男嫌いがFFIに出るそうです (ページ5)

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No.3　女子サッカー選手ページ5

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響木「お前はサッカーが上手い。

司令塔としても抜群のセンスがある。

だが、滅多に試合に出ない。

そのためお前は“幻の司令塔”と噂されている」

『幻の司令塔』

その言葉に目を丸くする

A「ま、幻の司令塔…？

え、あたしそんな風に言われてるの？」

そう忍に聞いてみると、
「まあ、言われているぞ」と言われた

あたしはかなり衝撃を受けた

あたしってそんなにサッカーが上手なのか…？

試合に出たことなんて滅多にないから

自分の実力なんてよくわからない

響木「今、日本はサッカーブームだ

だが女のサッカー選手はやはり少ない。

そこで“幻の司令塔”のお前をFFIに出させる」

忍「それで、女のサッカー選手が増えるかもってことか。

まあ確実に増えるだろうな」

A「な、なんで？」

忍「あんたはFWだろ？

それに顔もかわいいし、そんなあんたがサッカーしてたら、日本中の女はあんたのことを“憧れの選手”って思うはずだよ。

それで、『Aみたいになりたい！』
って思うことで、女のサッカー選手も
増えるだろうってこと」

A「お、おお……」

なんかすごい、な…

あたしがみんなのあこがれに…？

A「でもあたし、男嫌いですから、
みんなと仲良くできるかなんてわからないです」

響木「それだったら、お前自身も変えるチャンスになるだろう」

A「え…？」

響木「お前の男嫌いを直せるかもしれないってことだ」

いや、無理でしょう…

心の中で即答をした

響木「もしアジア地区予選を突破したら、
世界にいけるんだぞ？

まあでも日本とはしばらくお別れになるがな」

『お別れ』その言葉にあたしは反応した

…しばらくでもいい

あんな家に帰らなくてもいいなら

A「わかりました。

あたし、やりますっ！！」

胸に手をドーンと当ててそう言った

響木「おお、やってくれるか。ありがとな。

選手選考試合には出なくても平気だ。

お前のお父さんとはもう話はつけてある」

あのお父さんがいいって言ったのか…

でもまあ、土曜日は帰ってこいって言われるんだろうけど

A「ありがとうございます」

そう言って、あたしは頭を下げた

＿＿これが数日前のこと

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