No.38 チームメイト ページ40
.
ｰ虎丸sideｰ
小さい頃からサッカーが好きだった
ジュニアチームで試合をすれば、必ず点を取った
俺の出る試合は必ず大差で勝つ
それが当たり前だった
サッカーが、楽しかった
だけど、あるとき
虎丸「やった！決まった！！ねぇ、みん……な………？」
「……流石だぜ、虎丸」
「お前は上手いもんな。俺たちと違ってさ」
「ていうか…虎丸ばっかじゃん」
――いい格好してるよな――
虎丸「そんな…俺はただ…
みんな、待ってよ！俺は……！！
俺は――――………」
それから俺は、絶好のシュートチャンスでも自分で打たずに、誰かに回すようにした
そうすればそいつがシュートを決める
そいつは笑う
みんなも笑う
俺も、笑う
みんなで楽しいサッカーが出来るようになったんだ
俺のアシストでみんなが点を取る
俺は絶対に、前に出ちゃいけない
そう思い続けてきた
A『ここではね、
みんなが主役なんだよ！』
Aさんはそう言った
円堂「全員が全力でゴールを目指さなきゃ、
どんな試合も勝てないぜ？
もっと、俺たちチームメイトを信じろって！」
虎丸「チーム…メイト……」
＿＿
『ナイスアシスト虎丸！』
『…うん…』
＿＿
本当の、チームメイト
俺と一緒に戦ってくれる仲間＿＿＿
.
.
飛鷹さんと土方さんがFWからボールを奪った
土方「虎丸！！」
パスが繋がる
ﾋﾞﾖﾝ「いかせるか！！」
俺はﾊﾞｯと跳び上がって抜き去ると、風丸さんに大きくパスを出した
春奈「ああっ！ちょっと前過ぎませんか！？｣
.
『チームメイトを信じろって！』
.
風丸「っ虎丸！！！」
風丸さんからボールが返ってくる
虎丸「(届いた…！！)」
一緒に走ってくれる
一緒に戦ってくれる
信じられるチームメイトが、ここにいるんだ…！！
豪炎寺「決めろ、虎丸！！」
A「かっこいいシュート！思いっきりね！」
虎丸「っはい！！！」
いつからだったかな
サッカーが、楽しくなくなったのは
作り笑いが上手になったのは
虎丸「ずっと封印してきた俺の技…！！
うなれぇぇ！！
タイガードライブ！！！！」
俺、今度は本当の笑顔で
仲間と一緒に勝ちたいんだ
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 260人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：るぅ | 作成日時：2017年9月22日 19時
