太宰さんと6月13日。 ページ1
『中也さん!今日はよろしくお願いします!』
中「あぁ。どこに行くんだ?」
今日は太宰さんのお誕生日約1週間前。中也さんにプレゼントを買いに付き合ってもらっています。ここ最近武装探偵社は大忙しで、なかなか買いに行く機会がなく、プレゼントを企画するのが遅くなってしまった。
『まだ何にするか決まってなくて、そこで相棒である中也さんに…』
中「元相棒、な。彼奴の欲しいものか…彼奴あんまり物欲とか感じないからな。」
街を歩く私たち。中也さんも今日はオフのようで、私服で来てくれている。ただ、全身真っ黒なのは変わらない。
中「恋人ならお揃いのアクセサリーとかいうもんじゃねえのか?」
『うーん…太宰さんつけてくれますかね…それに…川にすぐ入っちゃうし。』
金属物だと錆びてしまうし、水の流れで絡まったりなんてしたら入水が成功してしまう。
中「そうだなあ…その辺見つつ決めるか。」
『はい!』
雑貨屋さんをいくつか回った。かにのぬいぐるみやお酒なんかも考えたけれど、特別な物を見つけたくて、うろうろし続けてもう夕刻。やっといい物を見つけて、最後に気になった近くのガラス細工のお店に入った。まるで教会のようにステンドグラスが出迎える。
『すごい…綺麗ですね!』
中「だな。」
中は広く、店員さんという店員さんも見当たらない。くるりと中也さんを見ると、グラスが色をつけた光を中也さんの美しい髪と真っ黒な服たちが受け止めている。
中「ん?どうした?」
『中也さん、すっごく綺麗です…。神様見たい…。』
中「神…?」
ぽーっと中也さんを見ていると彼は一歩こちらに近づき、私の手を掬うように手にとった。
中「俺にとって貴女が女神様です。今日という幸せな時間をありがとうございます。」
中也さんは私の手の甲に口付けた。茫然とその姿を見つめる。伏せられた目を囲う男性にしては長いまつ毛がキラキラと色とりどりの光を集めている。
中「…悪い、店でする事じゃないな。」
『い、いえ、その…き、緊張というか驚きというか…その…美しくて…』
中「…美しいって…はは、男に言う言葉じゃねぇな。ま、ありがとう。」
中也さんは姐さんとエリス嬢に、とグラスを2点購入し、私も1つ購入した。
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めぐ(プロフ) - 坂竹会長さん» ありがとうございます、更新が遅くなっていて申し訳ないです…。リモート○○がストレスで体調を崩しつつもやらなくてはならない事が積まれていく、といった状況で更新が進んでおりません。ゆっくりにはなりますが、続けて行くと思うので、よろしくお願いします! (2020年6月19日 0時) (レス) id: 6e196d0d59 (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - 続編(?)おめでとうございます!!いつもいつもキュンキュン…いや、ギュンギュンしながら見てますッッ!!学業などが始まり大変忙しい時期ですが体調に気をつけて頑張ってください! (2020年6月13日 7時) (レス) id: 49f17fb925 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めぐ | 作成日時:2020年6月13日 1時