43本目「推し」 ページ47
「ふわっちが推しって聞いたけど…?」
「そうですね、男性だと不破さんが推しです。」
「どこが好きなの?」
「ふわふわした雰囲気から出る不思議な言葉だったり、コラボの時の相手をエスコートするような姿勢だったり、人間として見習いたい所が沢山あります。」
面接での回答かのようにハッキリとした言葉。
…そうじゃなくないか?
「好きっていうか尊敬とかなの?」
「私にとっての推しって、可愛い!かっこいい!好き!とかに加えて、なりたいって気持ちがあるんですよね。」
人間として尊敬出来ない人を好きって言えないです。と続けて言う。
VΔLZの3人はしっかりと信念を持っていて、はっきりと物事を言うタイプに見えるので、こんなふわふわした子が一緒にいるのは不思議と思っていたが、この子も芯は固そうだ。
「あわよくば付き合いたいとかは?」
「そんなストレートに聞くのかよ!?放送事故だろ…」
葛葉は慌てて止めに入るが、彼女の一言で撮影は続行された。
「ないですないです。
恐れ多いしファンの方に刺されちゃいます。
何より推しと現実は別です!」
はっきりと断言する。
「ふわっちとは会ったことあるの?」
「ご飯もご一緒したんですけど、顔が眩しすぎました。ビジュ、声、エスコート力、誰も傷付けないトーク、全て最高。神に感謝。」
「宗教か…?」
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作者名:めぐ | 作成日時:2023年3月21日 8時