晴れの日にも傘をさす (ページ46)

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42本目｢知りたい｣ページ46

｢なんかあれだわ。命知らずな所とその想像力、アンジュさんに似てるわ。｣

｢アンジュさん！｣

意外な所に食いつくAちゃん。

｢お話してみたいんですよね。
私コラボとか苦手であまりしてこなかったので、関わりをもてなくて…。｣

確かに彼女がコラボをしているのは、VΔLZの3人か星川くらいしか見た事がない。

｢なんで話してみたいの？｣

｢かっこよくて好きなんですよね。
堂々と生きてる感じが。｣

｢たぁしかに堂々とは生きていらっしゃいますよね。｣

葛葉が腕を組んで、うんうんと頷く。
葛葉の凸待ちにて大きな爪痕を残したあの事を頭に浮かべているのだろう。

｢じゃあここでアンジュさんにメッセージ何かどうぞ？｣

｢えっ…あ…好きです。仲良くなりたいです。｣

彼女がぽそぽそと短い文を口にした後、沈黙が流れる。

｢それだけぇ！？｣

｢推しは健屋さんです。｣

｢アンジュさんじゃないんだ！？｣

この子は本当に面白い。
場をかき混ぜるのが上手い。
大体コラボをすると、主軸になってボケを交えながら話す人とサポート役として話を引き出す人に分かれる。
が、彼女は主軸になれるはずなのにスポットライトを当てると後ろにさがってしまう。
こちらがスポットライトを当ててない時に自ら輝いているように見える。

どうしよう。

雨傘Aという人間が知りたい。