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11本目「子犬」 ページ11
1日がかりの思ったより長くなってしまった収録を終え、一息ついたところでスタジオのドアが開かれた。
「A、終わった?この後星川さんとどこか行ったりとか予定ある?」
ひょこっとドアの隙間から見えるのはローズグレイのふわふわ髪。
「かいだ〜お疲れ〜」
疲れきって椅子に座ったままの星川さんの声にも彼は丁寧に挨拶を返した。
「いい人」とか「わるい人」とか括るのはあまり好きではないが、彼は誰に聞いても「いい人」と言われる人間だろう。
「終わったよ〜星川さんこの後別のお仕事あるから、予定はなし〜」
この後は予定がないと伝えるとあからさまに嬉しそうな顔をする彼に、少しばかり笑みが漏れてしまう。
「ご飯いこ?」
そわそわと揺れながら言う彼の背後に子犬のように全力で振るしっぽが見えそうだ。
いこうかと伝えると彼はまたもや満面の笑みを浮かべる。
「ええやん、楽しそう。」
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作者名:めぐ | 作成日時:2023年3月21日 8時