中也さんと逢瀬。3 ページ48
中｢もう1箇所、近くのカフェに行きたい。｣
車に乗って少し進んだ所で｢カフェ｣という単語が出てくる。なんでも賑やかな街からは少し逸れた所にある、隠れ家のようなお店らしい。
『中也さん、甘いもの好きなんですか？』
以前、中也さんのお誕生日の時スタードックスに行ったが、初めてだと言っていた。そんなに甘いものが好きだというイメージもない。マフィアだし。
中｢そこもエリス嬢に…知り合いに聞いたんだよ。パンケーキが美味いらしい。｣
エリス嬢。
『あの、エリス嬢って、首領さんの…？』
中｢…あぁ。そうだ。首領の異能力だ。｣
『異能なんですね！』
中也さんは少し気まずそうな顔を浮かべた。やはり首領の異能についての話を外部に漏らすのは好ましくないことなのだろう。
『パンケーキって』
何か話そうと思って口を開いた瞬間、大して人通りもない静かな道に銃撃音。
『え！？』
中也さんにどうしましょう、という目を向けると、彼はミラーを目だけで見て舌打ちをした。
中｢すまない、A。カフェはまた今度だ。｣
カフェなんて行ってる場合じゃない。
中｢俺の客人だ。｣
『中也さん…？』
キッと車を停車させた。
中｢車の中に居ろ。防弾ガラスだから外よりかは安全だ。……絶対出るな、守れなくなる。｣
『は、はい…』
中｢いい子だ。｣
私の髪をくしゃっと撫で、彼は外へ出て後ろを見た。再び鳴り出した空気を叩く音に、座席に腰で座るようにずるずる落ち、丸まって耳を塞ぐ。
ふと前を見ると、小学生くらいの少女が一人。
『え、なんでこんな所に…！？もしかしてカフェに来た子…？』
カフェにパンケーキを食べに来ただけの少女が撃たれてたまるか。
中也さんがまるでフラグを立てるかのように｢絶対に出るな。｣と言って出たが、私はそれを綺麗に回収してしまう。
『君っ…！』
走って少女の元まできて、腕を掴む。車の陰に隠れればひとまずは安全だろう。少女を守るように抱きしめて車に向かう。
異能を使えば良かった。
中｢A！？｣
銃弾が近くをひゅんひゅんと飛び回っている。
『下手したら死ぬぅ…』
少女を傷つけてはいけない、と急ぎめに車の陰に隠れた。
『大丈夫？怪我はない？』
少女はこちらをじっと見る。
少｢行き過ぎた優しさは己を苦しめる。｣
『…はぇ？』
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月 - めぐ様の作品いつも楽しみに、見させてもらってます！太宰さんの一言一言でニヤけてしまいます(笑)これからも、番外編楽しみにしています！めぐ様、応援しています！！ (2020年5月27日 21時) (
レス) id: 40d6e906a3 (このIDを非表示/違反報告)
ニケ(プロフ) - お返事ありがとうございます！いつも素敵な作品ありがとうございます。このご時世なので体調はお大事にして下さいね (2020年5月16日 23時) (レス) id: e4acd479d7 (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - ニケさん» 読んでいただきありがとうございます！異能！たしかに番外編ではあまり触れていませんでしたね！教えてくださってありがとうございます！ (2020年5月16日 18時) (レス) id: 6e196d0d59 (このIDを非表示/違反報告)
ニケ(プロフ) - シリーズ読ませて頂いてます！太宰さんと主人公のほのぼの感がとても好きで、ストーリーが面白いです！私は主人公の異能絡みの話を読んでみたいです！（主人公の異能の成長さや、狙われるとか…です！）厚かましくすみません。更新頑張って下さい！応援してます (2020年5月16日 16時) (レス) id: e4acd479d7 (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - ぽっくさん» 初めまして、コメントありがとうございます。夜しか眠れないのなら集中してじっくり眠ってくださいね！(？)これからも応援よろしくお願いします(〃'▽'〃) (2020年5月11日 14時) (レス) id: 6e196d0d59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めぐ | 作成日時：2020年4月27日 17時
