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テミンとジニョンと別れ、私とジョンインは駅に向かう。
「じゃあね、また明日ね。」
と言ってみたものの、ジョンインは一向に帰ろうとしない。
「…どしたの？」
KI「いや、家まで送るよ。」
「…でも家は反対方向だよ？」
するとジョンインは顔を近づけてニヤッと笑った。
KI「…Aは俺の彼女だし。」
からかうような目つきで言うから恥ずかしくて、脛を軽く蹴ってやった。
KI「いってー…」
「ふんだ！」
KI「ハハ、行こ。」
そう言うとジョンインは私の手を引いて改札を抜ける。
「ジョンイン…あの…」
KI「なに？」
くそ。私が恥ずかしがってるの気づいてるな。
ニヤニヤ、ニヤニヤしてる。
「…きもちわるい…」
KI「ふふ、何それ。」
「べーつにー？」
恥ずかしいので、これ以上ジョンインを見るのはやめよう。
視線を外に向ける。
私の言動をお見通しなのか、隣からクスクス笑い声が聞こえる。
電車を降りてからも手は繋がれたまま。
そろそろ離してもらいたいかな…親にはまだ知られたくないし…！
(だって色々質問責めに合うし、何より恥ずかしい！)
ミナ「あー、ジョンイン君！それにAちゃんも！」
チャニョルの家を通り過ぎようとした所で声をかけられた。
振り返るとチャニョルとミナちゃんがいた。
チャニョルを見ると昼に会ったときと同じような顔をしていた。
「……じゃ、ジョンイン！私の家ここだから！
ありがとね！送ってくれて！」
KI「あー、うん。また明日な！」
この場から早く離れたくて、慌ててジョンインを帰す。
ジョンインがチャニョルの横を通り過ぎるのを確認して私も急いで玄関に向かう。
「じゃあね、ミナちゃん！」
ミナ「うん、バイバイ！」
チャニョルの方を見ず、バタンと音を立てて家に入る。
バタバタと階段を登り、部屋に入る。
がしかし、もやもやしてイライラする。
正直なとこ、私はあまり自分の部屋が好きじゃない。
正確に言うとこの部屋が好きじゃない。
カーテンを開けるとチャニョルの部屋が見えるのだ。
だからカーテンを開けることはほとんどない。
「…はぁ、いつになったら消えるのかな…」
カーテンを見つめながら呟く。
今日１日ドキドキしっぱなしで、頭の中はほとんどジョンインのことばかりで…だから彼を好きになりはじめてるんだなって思っていた。
でもそれは錯覚だった。
チャニョルとミナちゃんを見ただけで、黒い感情が私を支配する。
ジョンインも気分悪くしたよね、きっと。
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作者名：ギュ | 作成日時：2016年2月23日 7時
