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「…ジョンイン。」
私の手をそっと握ると、自分の胸に持っていく。
「…私でいいの？」
KI「うん、Aがいいの」
「私、勝気だし我儘だし素直じゃないし可愛くもないよ…」
KI「知ってるよ…」
そう言って優しく微笑む。
「…ジョンイン」
そっとジョンインに抱きつく。
KI「A」
私の名前を呼ぶと優しく頭をなでてくれる。
チャニョルの事なんて忘れよう。
ずっと想い続けたところで報われる事も無い。
KI「…ねぇ、キスしていい？」
「…えっ」
KI「…駄目？」
…駄目？なんてもう…絶対分かっててやってるよね？
「…う…うん…？」
KI「ハハッ、顔真っ赤！」
「〜ッ！！うるさい！うるさい！やっぱり駄目！ジョンインのバカ！」
くそ…からかわれてる…！
ゲラゲラとジョンインが笑ってる。
だけどそんな姿がかわいく見えるようになっていた。
いつもならココで蹴りが入るんだが。
ジョンインを好きになり始めてるのかな。
いや、もう考えるのはよそう。
平然としてられなくて、お弁当をガツガツ食べる。
KI「…A」
「…何っ…」
KI「…ごちそうさま。」
フッとジョンインが微笑む。
「〜ッ！近い近い近い！離れて！」
思わずジョンインを突き飛ばす。
KI「アッハッハ！顔真っ赤！」
今コイツ私に…キ…キ…
「あぁあああぁあ！」
KI「あーあ、カッコよく決めたかったのになぁ。突き飛ばすんだもん。」
いや、充分カッコいいんですけど！
ムカつく。
カッコよすぎてムカつく。
死んでも言わないけど。
ココでチャイムが鳴った。
「あ、昼休憩終わっちゃった！戻らないと…。」
KI「…A、もっかいしよ？」
「〜ッ！ヤダ！」
KI「えーなんで？」
「なんでってそんな…、あ！チャイム！教室もどらなきゃ！」
KI「サボろう。」
「は？駄目だよそんなの。」
KI「だからもう１回しよ？」
どうしたのこの子は？話通じてないし。
いつものジョンインじゃない！
「…ジョ、ジョンインさん？」
その場にゆっくりと押し倒され、ジョンインが私に覆いかぶさる。
KI「…A」
そっと顔が近付く。その顔はすごく優しい顔だった。
KI「フフ、Aとチューしちゃった。」
私に覆いかぶさったままジョンインが話す。
KI「でも全然面白くないよなぁ。」
「…え？」
KI「テミンは何が面白かったんだろうな。俺、今気分最高だよ。」
ジョンインがジョンインじゃない…。
ジョンインが壊れた。
私も壊れそう。
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作者名：ギュ | 作成日時：2016年2月23日 7時
