【銀魂】電波を飛ばさずWi-Fiを飛ばせ【坂田銀時】

３２．初ゴリアス ページ32

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☆ 新八side ☆



強引に連れて行こうとしたのだが本当に嫌らしく、結局付いて来る事は無かった。ただ「今度から出掛ける時は番犬を連れて行こう」と謎の決意を固めていた。

仕方なく神楽ちゃんと定春と僕で、ゴリアスさんと出会ったという公園へと向かう。八月の昼間とあってか、はしゃぐ子供達の声が響く。その中で、白いTシャツを着た女の子を目で探していれば「おい次は私の番だぞ！！」と何歳も下の年齢であろう男の子にシーソーの順番で争っていた。


「もしかして、あの人？」と確認してみると首を縦にブンブンと振る。定春はゴリアスさんを見つけると、僕達を置いて走って行った。

その迫力に逃げる子供達の中に、確かにゴリアスさんの姿はある。相当苦手なのかもう泣いていた。



「また来たのね兵器を仕込まれた犬ゥウウウ！！アンドレラ居るんだろう！？止めなさいィイイ！！」

「あれはあれで面白いから暫くあのままにしてみるネ」

「神楽ちゃんも沖田さんに負けず劣らずドSだよね」



巨大な犬と『変態』Tシャツの女の子の追いかけっこが行われている公園。居た筈の子供は全て逃げ、神楽ちゃんはベンチで酢昆布をクチャクチャと噛んでいた。

思っていたよりも大人な女性の感じもする。
ただ、やはり未成年のような感じもする。
不思議なオーラを放っているゴリアスさん。

取り敢えず今は裸足で公園を駆け回る彼女が、石を踏んで怪我をしないか心配だった。神楽ちゃんは真顔でその様子を見ている。



「そろそろ良いんじゃない？」

「アイツは有害物質を身体から放出してるって銀ちゃんが言ってたアル」

「それまだ信じてたの？」

「万が一本当だったらどうするネ。そんなんだからお前はいつまで経っても新八なんだヨ」

「万が一そうだったとして、定春に追いかけさせる事が有害物質の何になるの？」



いつの間にか神楽ちゃんの口元から無くなっていた酢昆布。すると僕を鋭く睨んで舌打ちをし「止めれば良いんだろ止めれば」と定春の方へ向かった。

何で僕が怒られたみたいになっているのかは、知らない。･･････反抗期なのかな。



「おーい定春ゥ！新八が止めろってうるさいからそろそろ追いかけっこを終わらせるネ！」

「あれ、全然止める気無いな」

「おーい定春ゥ！最近ドッグフードが少なくて怒ってただろー、ここに良い餌があるアルヨー！」

「･･････それってまさか」

「お前」

「幾ら言う事聞かないからって仲間餌にする！？」



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