何処へ行っても【坂本辰馬】 ページ4
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坂本辰馬/恋仲/快援隊一員
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「辰馬!アンタ何処言ってたの?」
「陸奥にちょいと海へ投げられてのう、危うく死ぬところじゃった」
「陸奥ちゃんが悪戯でンな事するはずないし、アンタがどうせ何かしでかしたんでしょ?」
「はて、何かしたかな」
アハハと大きな声で笑う彼は、快援隊の艦長をやっている私の彼だ。
船酔いは激しいし声は大きいしと嫌な所も目立つが、何だかんだで頼りがいのある良い男だ、と少なからず私は思っている。
「そういやA。お前金時には連絡を取ったがか?」
「あー・・・久しくとってないかも」
何故彼から銀時の名前が出たのかはわからないが、相変わらず金時呼び。呆れていると陸奥ちゃんが登場した。
「Aさんには尊敬するばかりぜよ。こんなバカについて宇宙に飛んでくるなんて」
「ねー。本当、どうして付いてきたんだろこんなバカに」
「アハハハ、おまんらぶっ飛ばすぞ」
笑いながら怒っている不思議な辰馬に「でも、」と言葉を続ける。
「こんなバカだからこそ、ついてきたくなったのかもね」と。
「そのおかげで毎日退屈しないで済んでるし。間違いではなかったと思う」
「副艦長!ばぁばが呼んでやした!」
「急いできてください!」
「わかった。じゃあ、これで」
「うん、バイバーイ」
嵐のように去っていった陸奥ちゃんに別れを告げ、こちらをじっと見つめる辰馬に「ん?」と笑いかける。
すると、首に手を回しぎゅっと抱きしめられた。高身長の彼に黙って包まれていると。
「わしもAと宇宙に来れて良かった」
「何、珍しい」
「黙っとけ、わしだってこういう時くらいある」
恐らく慣れない事をやっている辰馬の顔は赤くなっているだろう。私もぎゅっと抱き締め返して言ってやる。
「私はアンタが地平線の彼方だろうと宇宙だろうと、何処へでもついて行ってやるよ」
「・・・」
「感謝してよね」
少し背伸びしながら首に手を回し抱き締める私は辛くなって離す。「身長高いんだよバカ」と言えば「バカバカ言うな傷つくじゃろ」と笑っている。
「だってアンタはバカな所が取り柄でしょ?バカだからついてきたわけだし」
「わし今日何回バカって言われてる?」
「バカにはバカって言わなきゃ。それが礼儀じゃない」
「何処の国の常識!?」
艦の中で笑い合う私達をクスクスと見ている仲間達。私は気付いているけど、辰馬はどうなんだか。
・・・こんな時間が幸せだ。
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サド助 - 堕天使さん» じゃあお言葉に甘えて…また沖田で3zがいいです!!主人公は前回と同じ感じでokです。神楽にヤキモチ妬く主人公ちゃんが見たいです!何度もすみません!いつでもいいですので!!><;; (2016年11月6日 8時) (レス) id: b26b61556b (このIDを非表示/違反報告)
堕天使(プロフ) - サド助さん» 良かったです!!またいつでも待ってます!! (2016年11月5日 10時) (レス) id: 2508faeddd (このIDを非表示/違反報告)
サド助 - 堕天使さん» あわわわわ!私こそ急がせてしまってすみません!!><すごく素晴らしいお話が出来てて感動しました!キュンキュンでした!いつもありがとうございます!!またリクします!!(^∀^ゞ (2016年11月5日 8時) (レス) id: b26b61556b (このIDを非表示/違反報告)
堕天使(プロフ) - ナナさん» ありがとうございます!嬉しいですヽ(・∀・)ノ (2016年11月3日 22時) (レス) id: 2508faeddd (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - 銀さんの、私も好きです( ̄▽ ̄) (2016年11月3日 21時) (レス) id: 65681d0734 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:堕天使 | 作成日時:2016年10月10日 19時