メイドの宿敵【土方十四郎】 ページ18
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土方十四郎/幼馴染み/メイド喫茶勤務
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「オープンしましたにゃん♡是非来てくださいにゃあぁっ!?」
「何やってんだお前こんな所で」
「見なかったことには」
「出来ねーよ」
隊服を着ている事から勤務中だという事が伺える。
武州で一緒に育った幼馴染みの一人、十四郎は、すました顔でこちらを見つめていた。
するとそこに店長が現れて、「あら、イケメンの知り合いねぇ。いいわよ、休憩してきても」と笑ってくれる。
「十五時までには戻ります!ちょっと来て十四郎!」
「うおっ」
彼の腕を引いて近くの喫茶店へ。忘れていたが今の私の格好は猫耳、尻尾のついたメイド服である。
「あのね、私も好きでこんな事はしてないのよ」と届いたコーヒーを飲みながら伝える。
周りの目などこの際関係ない。
「お金の為にやってるの。それは物分りの良い十四郎ならわかってくれるよね?」
「・・・おう」
「その間は何」
分かってくれた様子の十四郎に「まァ」と続けて言葉を吐く。「見つかったのが総悟じゃなくて良かった」と。
コーヒーを飲み「総悟に見つかった暁には江戸で生きていけなくなるからね」と少し笑みが零れながら言う。
「総悟には絶対言わないでね」
「・・・あァ」
「だからその間は何よ」
「よく恥ずかしげもなくその格好で喫茶店なんか来れたな」と笑いながら言う十四郎に「言わないで」と顔を隠して答える。
「生きる為だから仕方ないの」
「まさか幼馴染みの猫耳メイド姿を見ることになるなんざ思ってなかった」
「そりゃあ・・・まァね。普通は思わないよね」
「ここにきて童顔が役に立つとはな。二十代とは思えねーよ」
「え、それ嬉しくない」
「十四郎は相変わらずマヨラーなの?趣味悪いよね」と言えば「生粋のケチャラーに言われたかねーな」と張り合ってくる。自然とバチバチしているとそろそろ十五時。案外再会を喜ぶ時間は短くて寂しくなりながら立ち上がると。
お尻に軽く手の感触が伝わった。
「おい、何してんだテメェ」
「とうしろ、」
「こんな奴の尻触ったって何もいい事ねーぞ」
「十四郎・・・ぶっ殺すよ」
少しでもかっこよいと思ってしまった自分が馬鹿だった。
手錠をかけようとしている十四郎に「いいからいいから」と止めさせ、代金を支払い店を出る。
「じゃあね、十四郎。また今度皆で会おう」
「・・・じゃあな。変な男には気を付けろよ」
「アンタこそ変な女に気を付けて」
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サド助 - 堕天使さん» じゃあお言葉に甘えて…また沖田で3zがいいです!!主人公は前回と同じ感じでokです。神楽にヤキモチ妬く主人公ちゃんが見たいです!何度もすみません!いつでもいいですので!!><;; (2016年11月6日 8時) (レス) id: b26b61556b (このIDを非表示/違反報告)
堕天使(プロフ) - サド助さん» 良かったです!!またいつでも待ってます!! (2016年11月5日 10時) (レス) id: 2508faeddd (このIDを非表示/違反報告)
サド助 - 堕天使さん» あわわわわ!私こそ急がせてしまってすみません!!><すごく素晴らしいお話が出来てて感動しました!キュンキュンでした!いつもありがとうございます!!またリクします!!(^∀^ゞ (2016年11月5日 8時) (レス) id: b26b61556b (このIDを非表示/違反報告)
堕天使(プロフ) - ナナさん» ありがとうございます!嬉しいですヽ(・∀・)ノ (2016年11月3日 22時) (レス) id: 2508faeddd (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - 銀さんの、私も好きです( ̄▽ ̄) (2016年11月3日 21時) (レス) id: 65681d0734 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:堕天使 | 作成日時:2016年10月10日 19時