(d！) かんきんLIVE。〈ヤンデレ〉 (ページ11)

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朝、必死にセットした髪の毛が崩れていたのが分かる。
アイロンで焦げた前髪の先端の細い毛がはらりと彼の部屋の室内に落ちた。
せっかく整えたのに！なんて思えないぐらい思考がぐちゃぐちゃ。

「逃げずに全部受け止めてくれるなら、
Aに衣食住、そしてそれなりの安全をあげるよ。」

「賢くなって考えてみようね、Aちゃんはこのまま逃げる？」

ある程度の距離感で、椅子に座って私を見る彼。
それはまるで答えを一つしか用意していないとある学校の先生。
眼鏡を掛けてしまえばそれは今私が頭に思い描いている人になるだろう、でも、もう考えてはいけない。

自分の身を守らなくてはいけないんだ。

「逃げない、だからっ……殺さないで。」

その返事を聞いて、満足したかのように口を三日月に変えた。
そして私の正面にカメラが仕掛けられていることに気づいて、あぁ逃れられやしないんだと悟った。

カメラだけじゃ足りずスマホを向ける、私の元担任が。

「Aちゃん！その顔もっと見せて！」