妖*8 ページ8
北本「もうこんな時間か」
笹田「あら、ほんと
そろそろ帰らなきゃね」
みんな残念そうに時間を見る
どれほど夢中になってここの場で遊んでいたのだろうか
名残惜しいがまた来ればいい
だが、最後に逢いたい
あの子に
夏目「しまった、忘れ物をしてきた
悪い、先に行ってくれないか？」
湖から離れた場所に来た時、俺は立ち止まった
忘れ物なんてもちろん嘘。
笹田「も‐う、何やってんのよ
しょうがないから私も一緒に…」
多軌「さあ‐帰りましょう」
田沼「先に行ってるな、夏目」
夏目「…ああ、悪い」
笹田「ちょ、ちょっと‐！」
ﾆｬﾝｺ先生と一緒に元の場所に戻る
また出てきてはくれないだろうか
夏目「お‐い！出てきてくれ！
もう俺以外の人間はいない」
ｻﾞｱｱｱと木々が揺れる
こんな風さっきまでなかったのに
すると
「騒がしいやつだな」
薄紫の着物を揺らし、彼女はやってきた
今度は大きな狐も連れてきて
夏目「来てくれたんだな」
「貴様が呼んだんだろ
ん？その饅頭みたいな猫はなんだ」
ﾆｬﾝｺ先生「饅頭とは何だ饅頭とは！」
紫「ふん、なんだその姿は…斑」
ﾆｬﾝｺ先生「む、紫…」
夏目「知り合いか、先生？」
‐こやつは、九尾だ
そう言って先生は元の姿に戻った
先生と大きさが変わらない紫と呼ばれた狐は九尾と言われた
てことは
夏目「玉藻前？」
紫「それは我ではない
こやつのことだ、なあ玉藻前」
「…うるさい」
この子が玉藻前…
どこから見ても普通の人間に見える
まあ、少し人間離れしたような雰囲気は出ているけど
やはり狐だけあって化けるのがうまいのだろうか
そういえば…
おれはﾘｭｯｸから包帯を取り出し、彼女に近寄った
夏目「腕、見せてくれる？」
「いやだ」
さっきからこのやりとりだ。
先生と紫は積もる話もあるようで、少し離れた場所で喋っていた
「別にこんなことしなくても妖なんだ、すぐ治る」
夏目「おれが嫌なんだ
大人しくしていてくれ」
もはやあきれた様子の彼女の腕に包帯を巻いていく
嫌だと言いながら彼女の雰囲気はやはり優しいものだった
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薔薇(プロフ) - すごく面白かったです！更新頑張ってください！待ってます！ (2017年7月25日 13時) (
レス) id: 60acc756ea (このIDを非表示/違反報告)
黄昏 - とても、面白いでした！すごく文章が綺麗です！羨ましい！ (2017年6月4日 23時) (レス) id: 1cf210e7e0 (このIDを非表示/違反報告)
鴉花 - とても、丁寧で読みやすいです！私も夏目友人帳が好きでとてもおもしろいです。どこで、文才の安売りやってるんですかね・・・(´・ω・`) (2015年9月23日 9時) (レス) id: d6e8f5e893 (このIDを非表示/違反報告)
しずく*(プロフ) - 橄欖さん» はやかったですかｗそれに夏目友人帳が大好きなので！ｗ (2015年9月21日 14時) (レス) id: 9ccd6e3527 (このIDを非表示/違反報告)
橄欖(プロフ) - しずく*さん» はやい、ｺﾒﾝﾄがはやい笑おそらく今までで一番早かったです笑文才なんて…（泣）でもありがとうございます！嬉しいです！ (2015年9月21日 13時) (レス) id: ad5e357c1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：橄欖 x他1人 | 作成日時：2015年9月21日 13時
