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妖*25 ページ25

あれから 目を覚ましたおれは自分の部屋で眠っていた






気付いたら朝になっていた





眠っていたおれの横には先生も一緒に横になって寝ていた





一時ボーッとしてから、ハッとした。





そうだ おれはAに気絶させられて…
もう朝ということはだいぶ時間が経っているようだ




おれはそっと布団から出て制服に着替えた





まだ学校に行くには早い時間




この時間に出てすぐに戻ってくれば
塔子さんたちにも気づかれないで済む




学校の鞄は置いて、友人帳の入った鞄だけを持ち 部屋を出ようとした









ニャンコ先生「何処に行く夏目」




夏目「何処って…決まってるだろ」




ニャンコ先生「辞めておけ 行っても無駄だ」




夏目「!どういう意味だよ」




ニャンコ先生「今日の明け方から玉藻湖の天気は前のように戻った


それと同時に、あそこには妖者は一人残らず消えていた


それがどういう意味か分からんでもないだろ」




夏目「っ!」









一人残らず…それはAたちのことも入っているのだろう



あんなに強い彼女達が…、そう考えると信じることが出来なかったし、信じたくもなかった



自然と握っていた拳に力が入る



もう、Aに会えないかと思うと胸が張り裂けそうだった









ニャンコ先生「もう忘れろ

忘れる方がお前のためにもなるし
あやつらのためにもなる」




夏目「っ、もう 本当に会えないのか…」




ニャンコ先生「…」









ニャンコ先生はその質問に答えなかった





おれにとってAが大切な存在であると同時に、先生にとって紫も数少ない友という者だったんだろう



それを失った今、先生の心も穏やかでは無いはずなんだ



おれだけが悲しいわけじゃない



だけど









夏目「…っ、うっ…」




ニャンコ先生「…」









この流れてくる感情の渦を止める手立てをおれは知らない




久しぶりなんだ こんなにも失って悲しい存在を作ってしまったのは





涙を流してしまうほど、親しい者になってしまったんだ




おれは暫く…、いや ずっと彼女達の存在を忘れられないだろう



忘れられる方がたまにはいい時もある


だけど、これは覚えておかなきゃいけないことなんだ






それが、おれにしか出来ない最後の約束

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薔薇(プロフ) - すごく面白かったです!更新頑張ってください!待ってます! (2017年7月25日 13時) (レス) id: 60acc756ea (このIDを非表示/違反報告)
黄昏 - とても、面白いでした!すごく文章が綺麗です!羨ましい! (2017年6月4日 23時) (レス) id: 1cf210e7e0 (このIDを非表示/違反報告)
鴉花 - とても、丁寧で読みやすいです!私も夏目友人帳が好きでとてもおもしろいです。どこで、文才の安売りやってるんですかね・・・(´・ω・`) (2015年9月23日 9時) (レス) id: d6e8f5e893 (このIDを非表示/違反報告)
しずく*(プロフ) - 橄欖さん» はやかったですかwそれに夏目友人帳が大好きなので!w (2015年9月21日 14時) (レス) id: 9ccd6e3527 (このIDを非表示/違反報告)
橄欖(プロフ) - しずく*さん» はやい、コメントがはやい笑おそらく今までで一番早かったです笑文才なんて…(泣)でもありがとうございます!嬉しいです! (2015年9月21日 13時) (レス) id: ad5e357c1b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:橄欖 x他1人 | 作成日時:2015年9月21日 13時

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