妖*20 ページ20
あれから1週間
あの子がおれの前から姿を消した
どうすればよかったのだろう
何が悪かったのか、
あの子の…Aの酷く傷ついた顔が頭から離れなかった
‐「夏目は昔のこととか覚えているか?」
その言葉が頭をまわる
夏目「そういえば居たな
おれが一人のとき、そばに居てくれた女の人が」
どうして忘れていたのだろう
いつも白のワンピースを着て、
公園で一人で居るおれに話しかけてくれた
引っ越す前に顔を見たかったけど、その日の天候は土砂降りで。
結局顔を見る前に引っ越したっけ
夏目「…あの子がAだとしたら」
そう思うといても立ってもいられなくなり、立ち上がろうとした瞬間
ﾆｬﾝｺ先生「夏目ーっ！
どこに行こうとしてるのだ」
夏目「どこって…Aのとこにだよ
思い出したんだ、昔おれがあの子に助けてもらっていたのを
だから会わなくちゃっ、
おれはあの子に…謝りたい！」
ﾆｬﾝｺ先生「…お前は言っても聞かんからな
一応言っておくがあやつらが住んでいる玉藻湖という場所
酷く天気が荒れているらしい
そしてあの小娘も…今は眠っている」
夏目「眠っている？
それって、一生起きないとか無いよな？」
ﾆｬﾝｺ先生「それは全て小娘次第だ」
嫌なことは忘れてしまえ、
深い眠りについて、目を覚ましたら何百年後
そしたら全て忘れられる
おれが小さい頃に言われた言葉だ
Aはそうして暮らしてきたと言っていた
小さい頃のおれにはわからなかったが、何百年後なんてその時点で人間ではなかった
でも気づかなかったんだ、
その時のおれは。
でも、
その時に何か約束した気がする
夏目「先生…おれ、行ってくるよ」
ﾆｬﾝｺ先生「ふん、言うと思ったわ
行くぞ、夏目」
夏目「先生…
ありがとう、先生」
大きくなった先生の背中に捕まる
ふわふわとした背中がとても心地よかった
夏目「行こう、ﾆｬﾝｺ先生」
斑「ああ、行くぞ
掴まっておけ」
…
…
紫「A、聞こえるか
もうじきお前の愛しき人間が
ここに来る、
お前をこのような状態にしたその人間
我が食らうてやろうぞ」
湖に向かって呟く紫
近づく気配を感じ取りながら
渦巻くよどんだ空を見上げた
‐だめだよ、紫(ゆかり)
紫「っ！
A…？」
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薔薇(プロフ) - すごく面白かったです！更新頑張ってください！待ってます！ (2017年7月25日 13時) (
レス) id: 60acc756ea (このIDを非表示/違反報告)
黄昏 - とても、面白いでした！すごく文章が綺麗です！羨ましい！ (2017年6月4日 23時) (レス) id: 1cf210e7e0 (このIDを非表示/違反報告)
鴉花 - とても、丁寧で読みやすいです！私も夏目友人帳が好きでとてもおもしろいです。どこで、文才の安売りやってるんですかね・・・(´・ω・`) (2015年9月23日 9時) (レス) id: d6e8f5e893 (このIDを非表示/違反報告)
しずく*(プロフ) - 橄欖さん» はやかったですかｗそれに夏目友人帳が大好きなので！ｗ (2015年9月21日 14時) (レス) id: 9ccd6e3527 (このIDを非表示/違反報告)
橄欖(プロフ) - しずく*さん» はやい、ｺﾒﾝﾄがはやい笑おそらく今までで一番早かったです笑文才なんて…（泣）でもありがとうございます！嬉しいです！ (2015年9月21日 13時) (レス) id: ad5e357c1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：橄欖 x他1人 | 作成日時：2015年9月21日 13時
