ヲタク女子の恋愛事情 (ページ16)

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Aside

先生「えー、今日は卒業アルバムの作成をしてもらおうと思う。このアルバムは君たちの……」

どうして。私にこんなものを渡すの？
どうして、あなたは私に惹かれたの？
私はただのファンだ

今、この心に宿る思いは、恋じゃない
推しを好きな心と、恋心は違う
なのに、、

先生「……じょ、………ひ、…………姫城！！」

『は、はい！！』

ぼーっと外を眺めていた
そうだ、今学校にいるんだ

いつの間にか隣に来ていた先生は鬼の形相

先生「今、俺が言ったことを繰り返してみろ」

『………明日の時間割？』

先生「違う！！」

あの後罰として化学室の掃除を任されてしまった
担任め………化学の先生だからって1番掃除しにくいところを……

桜「バカだなー！話聞いてなくて掃除ない任せられるとか」

『…何も言えん』

桜「どうせまた山田くんのこと考えてたんでしょー！」

『え！？』

桜「え、そんなに動揺すること？笑」

山田くんのワードを聞いて大袈裟に反応してしまった

桜「まっ、さっさと終わらせて帰りなよ」

『手伝ってくれないの？』

桜「私、これから大ちゃん見なきゃだから帰るの♡」

そうルンルンと出ていった

『手伝ってくれてもよかったじゃん………』

とぼとぼと帰宅する
耳に着けてるイヤホンからはJUMPの曲が流れている
あー、やっぱり山田くんは最高だ

涼介「あれ？」

『っ！』

涼介「わぁ。偶然」

そう言って近付いてくる

涼介「あれ、顔赤くない？」

下を向いている私の顔をのぞき込む

『あ、あの、』

涼介「………」

何も言わずにじっと見つめてくる
そして、手を伸ばしてきた

『っ、』

反射的にぎゅっと目を瞑った

涼介「やっぱり」

『え、？』

涼介「Aちゃん、熱あるよ」

『え、、えぇぇえ！？』

山田くんの伸ばされた手は私のおでこに
そして、山田くんは私に熱があると言った