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Aside


店長は出来るまで時間がかかるから山田くんと話してたら?と言ってくれた
最初は全力で断ったんだけど、なぜか店長に強制的に座らされた


『………』

涼介「ね、名前なんて言うの?」

『姫城 Aです』

涼介「Aちゃんね」


Aちゃん……?
今日が私の命日ですか?


涼介「Aちゃんはいつもここでバイトしてるんじゃないんだ」

『はい……。ここは人手が足りない時にお手伝いしているんです』

涼介「そっか……そりゃあ、会えないよなぁ」

『………?』

涼介「俺、初めてここに来た日からちょくちょく顔出してるんだ。それで店長と仲良くなったの」

『あ、そうなんですか?ありがとうございます』

ペコッと頭を下げる


涼介「気に入ったって言うのもあるんだけど……
1番はAちゃんに会いたくて」

『………ん?』


今なんて?
会いたくて?誰に?


涼介「けど、1度も会えなくて。辞めちゃったのかと思ったら店長さんからあの子は不定期なんだって聞いて
じゃあ、通える日は毎日通おう
そしたらまた会えるかもしれないって」

『……』


涼介「Aちゃん?聞こえてる?」

『あの、それ私のことですか?』

涼介「え。」

『あ、私の一つ下の女の子!その子の事じゃないですか!?きっとそうです!!写真見せますよ!!』


私じゃない。絶対にって、逃げようとした
席を立って離れようとした


パシッ


涼介「違わない。俺が会いたかったのは君だよ、Aちゃん」

私の腕を掴んで真剣な眼差しで私を見つめている


『……どうしてですか』

涼介「一目惚れ、かな。」


一目惚れ?私に?山田涼介が?


『……ははっ、何言ってるんですかー?
もう、冗談はやめてくださいよ!』

涼介「冗談じゃない。」

『……離してください』

涼介「嫌だ」

『っ。離して!!』


掴まれた腕を強く振り払った
その時の山田くんは驚いた顔からすぐに悲しそうな顔へ


『……失礼します』


頭を下げてバックヤードへ
途中で店長にあってどうしたのって言われたけど
帰ります、今日のお給料は結構ですと早口で伝えて逃げるようにその場を後にした

〇→←〇



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作者名:ゆうか | 作者ホームページ:http://YAMADA  
作成日時:2022年10月1日 5時

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