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*44* ページ44

高嶺side


久しぶりの休日に心を休めようと海岸まで車を

走らせていた。



と、そこに見覚えのある人物が目に入る。



……Aか?



俺は車を停めて車から降りた。



高嶺「………!」



いつもはキラキラしているAの後ろ姿が


何故か今日は暗くて、何があったんだろうって
思った。



彼女に気づかれないようにそっと近寄る。



あ『……っ……私だって……


私だって離れたくないよ……っ!』




その言葉を聞いた途端、やっぱり何かあったのだと確信した。



高嶺「………A?」



名前を呼ぶとAはゆっくりと俺の方に振り向いた。



あ『高嶺……さん……』


その時のAの声は消えてしまいそうな声だった。


まるで、誰かに助けを求めているような。



あ『……っ……』



Aは俺に顔を見られたくないのか


顔を背けた。



高嶺「何で顔を背けんだよ?こっち向いて?」



そう言っても彼女は顔を向けようとしなかった。



俺は両手で頬を包み込みこっちに顔を向けさせる。



Aの頬には涙を流した跡があった。


目も少しばかり赤い。



あ『やっ……見ない…で…っ…』



俺はため息をついてAを抱きしめた。



好きな女の辛そうな表情を目にしたら


見てられるわけがない。



高嶺「顔見せなくていいから。俺の胸で泣いて?」
 


Aの頭に手を乗せて、くしゃりと撫でる。




Aは俺が着ているシャツを握りしめると


泣き始めた。



俺はAを安心させるように背中を擦り続けていた。

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もえ(o´艸`)(プロフ) - 続きいつ投稿されますか? 早く続きが見たいです! (2019年10月24日 16時) (レス) id: 7742aa0a22 (このIDを非表示/違反報告)
玲実(プロフ) - 架霖さん» 指摘ありがとうございます!直させて頂きました (2018年3月25日 8時) (レス) id: b982a36c55 (このIDを非表示/違反報告)
架霖 - 続けてのコメントですみません(>_<) *47*のここの台詞 " 兄に恋してはダメ。あなたは妹としか思ってないわ " これのことはが抜けてませんか? 正しくあなたのことは妹としかではないんでしょうか? (2018年3月25日 3時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
架霖 - こんばんは(*^^*) 夜遅くにすみません...。 読み方教えて下さりありがとうございます。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 (2018年3月25日 3時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
玲実(プロフ) - 架霖さん» 聖櫻学園(せいおうがくえん)と読みます! (2018年3月24日 17時) (レス) id: b982a36c55 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:玲実 | 作成日時:2017年7月8日 9時

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