消えた磁力 (ページ5)

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写真ページ5

結局ノートンは見つからず、次の日からも俺は試合が終わったら壮園内を歩き回った

広間、中庭、厨房、食堂、洗濯場、風呂場、倉庫、医務室、屋根裏…ハンター棟も探したが見つからない

もしかしたら部屋に戻ってるかもしれないという俺の淡い期待とは裏腹にノートンの扉には鍵がかかったまま、ドアノブは冷たかった

「どこだ…」

コツッ…

ふと足音が聞こえて振り返る

「ノートッ！」

「残念、僕だよ」

見るとそこには俺を見て楽しそうに笑う写真家、ジョゼフの姿があった

「何の用だよ、俺は忙しいんだ」

ジョゼフの微笑みに俺はイラッとし、廊下を歩き始める
するとジョゼフもついてきた

「ねえ傭兵、君は何でそんなに焦っているんだい？」

ジョゼフは俺の顔を覗き込みながら平行に歩いてくる

「何でもだ！」

焦るに決まってる
だって俺にとってあいつは…

「君は本当にわかりやすいね」

ジョゼフは俺の前にまわり、立ち止まる

「そんな君にプレゼント」

そう言って胸元から１枚の写真を取り出して俺に見せた

「何だ…っ？！」

その写真を見た瞬間、俺は心臓がドクンと跳ねる感覚を覚えた

ジョゼフが見せた写真

そこに写っていたのは紛れもない

俺の探しているノートンの姿があった