３０話：眼福です… ページ40
｢本当に行くのか？｣
｢もちろん！晴れるかもしれないし｣
ここはオツキミ山のふもと
雨こそ降らないが空はいま曇っている
｢今夜は満月じゃないし
晴れても可能性はかなり低いと思うぞ｣
｢…行くだけ行きたい、です｣
｢仕方ないな｣
頂上まで登ったが
まだ薄らと雲は残っている
晴れることを祈って
岩陰に隠れて待つことに
時刻が２０時を回った頃
｢雲は晴れたけど…やっぱりハズレかな｣
｢そうでもないみたいだ｣
ワタルの見る方に目線をうつすと
ピッピ達が…！
｢運がいいなA｣
おててフリフリ、シッポがくるりん
パッチリおめめに、口からのぞく小さな歯
｢犯罪級っ…｣
あまりのピッピ達の可愛さに身悶えていると、呆れたように私を見るワタル
｢お前がポケモン好きなのは知っていたが…
まあ、喜んでいるようで何よりだ｣
｢う、うるさいよっ｣
ピッピ達はしばらく踊り続け、やがてまばらになり
最後の一匹が他の仲間を追いかけ山を降りていった
｢ピッピ達の踊りを見ると幸せになれるらしい
縁起がいいな｣
｢私はもうとっくに幸せだよ〜｣
｢明日の朝に山を下りよう
今夜はここでキャンプだ｣
翌朝、早朝に私たちは下山した
｢付き合ってくれてありがと！お礼にこれあげる！｣
｢…これ、何だ？透けてて変な石だな｣
｢キャンプしてる時に見つけた！
博物館で見たのと似てた気がして取ってきちゃった
もしこれがポケモンの化石なら…｣
博物館でも復元技術は開発されて、ポケモンを復活させるのに成功したって書いてたし
｢博物館、行ってみるか？｣
ニビへ戻り博物館で見てもらったところ、琥珀色のそれはポケモンの化石である可能性が高いと言われた
ただ、仮にポケモンだとしても復元するにはグレンタウンにある研究所でしか出来ないとか…
｢詳しく調べるにしても研究所まで行かなきゃ分からないんだね…｣
｢可能性があるだけでも凄いじゃないか
それに、いずれグレンジムにも挑戦する
その時にポケモンかどうか分かるだろ
ありがとうな、A｣
｢……。｣
相変わらず真っ直ぐだ
｢A｣
｢なに？｣
｢次にどこへ行くか、もう決まってるのか？｣
｢…ワタル。
心配しなくても私なら一人で平気
バッジ集めてリーグに挑戦するんでしょ？
私の旅に無理に付き合う必要はないよ｣
別れるのは少し寂しいけど
私達はそれぞれ違う目的をもって旅してる
これ以上は…
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D - 仕事で疲れてたからかな？エプロンごと引き離し〜で凄く泣きそうになってしまった(T . T) (5月19日 21時) (
レス) id: e1459171f3 (このIDを非表示/違反報告)
ソウルズ(カービィ)LOVE(プロフ) - はじめまして！この作品、世界線(？)が大好きです！トリップものって、普通はその世界を楽しむ線でストーリーが進んでいくのに対して、この作品は元の世界に戻ろうとするストーリーが新鮮で大好きです！ (2021年8月9日 22時) (レス) id: 604407214b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふっとう | 作成日時：2020年12月21日 19時
