９話：ご趣味は？ ページ15
｢お兄さんはどうしてここへ？｣
自分で強いと言っていたし、それならわざわざ洞窟を通る必要はないと思うけど
｢ああ、ここへは趣味も兼ねて来ててね｣
さらっと返すお兄さん
…強い人にとってはハイキング感覚なんだろうか？
ポケモンが出る洞窟へ行くほどの趣味って一体…
それからは野生のポケモンを追い払いつつ、出口まであと少しというところだった
コドラが唸り声を上げた
そこには、物凄い強面のポケモンがいた！
｢あれはバクオングだ
この辺りをナワバリにしてるのか…？｣
見つかって騒がれると面倒だ、と
一旦その場から離れることになった
｢ここならアイツからは見えないだろうし
いなくなるまで待とうか｣
｢そうですね…
いつまでいるか分からないですし、
簡易ですけどテント張りますね！｣
それから交代で見張ることになり
4時間ほど経った
バクオングは出口への道を塞ぐようにして眠ってしまった
｢あの様子だともう無理だな…
野宿になってしまうけど大丈夫かい？｣
｢私は…｣
平気です、と言いかけたとき
きゅるきゅるきゅると音が聞こえた
見ればコドラが私のバックパックに鼻を擦り付けているのがみえた
私はシダケにいたラッキーにおにぎりを貰ったのを思い出した！
包みから一つ取り出してコドラに差し出す
｢これ食べる？｣
コドラは口からヨダレを垂らしながら
こくりとうなずいた
｢はいどうぞっ
まだあるのでぜひお兄さんも食べてください｣
みんなでラッキーのバクダンおにぎりを食べたあと
しゃかしゃかと近くから石が擦れるような音が…
それはここへ来てからずっと聞こえてたもので
気になって音のなる場所まで行き、
ライトをあててみた
そこにはサイコロ状のまっしろな石が
水の中でくるくると動き回っていた
｢不思議…｣
｢それはケイブキューブだね！
鍾乳石の一種だよ｣
お兄さんは後ろからにゅっと顔を出してきて、音を立てている不思議な石について教えてくれた
それから急に生き生きしだしたお兄さんは
この洞窟で見られる鍾乳石について解説を始めた
すごいグイグイくるなぁ
距離も近いし…
石のことになると目が無いみたいだ
いままでの大人びた感じはなくなっていて
青みのあるシルバーの瞳をきらきらさせていた
お兄さんの趣味ってもしかしてこのことかな？
しばらくお兄さんの石話はつづいて
これが意外と面白くて聞き入ってしまった
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D - 仕事で疲れてたからかな？エプロンごと引き離し〜で凄く泣きそうになってしまった(T . T) (5月19日 21時) (
レス) id: e1459171f3 (このIDを非表示/違反報告)
ソウルズ(カービィ)LOVE(プロフ) - はじめまして！この作品、世界線(？)が大好きです！トリップものって、普通はその世界を楽しむ線でストーリーが進んでいくのに対して、この作品は元の世界に戻ろうとするストーリーが新鮮で大好きです！ (2021年8月9日 22時) (レス) id: 604407214b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふっとう | 作成日時：2020年12月21日 19時
