＊─二宮─ ページ17
·
二宮「…あの時、もし楓のところに行かずに平瀬と一緒にいたら…って思ったことが何回かあるんだ」
「…ニノくんには、できなかったよ…だって、楓さんのこと、…」
二宮「好きだった…、と思ってたよ。最近までは」
「…」
二宮「でも、違った。…楓と付き合ってたはずなのに…平瀬の顔が浮かぶことがあった」
·
·
俺が楓に出逢ったのは、平瀬と出逢う少し前
ある日、俺が学校に遅刻し…次の授業から出ようとして、それまで保健室を利用した時
その保健室で…
楓『こんにちは』
楓に出逢ったんだ。
·
楓『サボり？』
二宮『…まあ。…でも、貴女もですよね』
楓『…私は、違うよ？』
二宮『へ？』
楓『昔からね、体が弱いんだー…。今は保健室の常連だよ』
·
そう言って悲しそうに笑う楓の顔が、俺はずっと…頭から離れなくて
俺は時々、保健室に出入りするようになった
·
楓先輩
和くん
·
·
二宮「二人でそんな風に呼び合うようになった…そんな時に、平瀬が現れた」
大人で…余裕がある楓とは正反対の、どんくさくて…からかいたくなる平瀬
平瀬に出逢ってからは、楓に会いに行く回数がどんどん…少なくなっていった
今思うと、もうその時には平瀬に惹かれていたのかもしれない。
·
·
だけど…あの花火大会で、俺は平瀬よりも楓を選んでしまった
何故か…そう聞かれると分からないけど多分…
人は、窮地に立たされると…自分の気持ちが分からなくなることがある
俺はあの夜…知らぬ間に窮地に立たされていた
·
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1060人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
遥 - もう、ずっと泣いてます！最後は嬉しくて泣いてしまいました。感動です！応援してます (2017年2月24日 23時) (
レス) id: de956f531d (このIDを非表示/違反報告)
ぷらむ(プロフ) - ゆっきーさん» ゆっきーさん＊コメントありがとうございます。私も書いていて結末をどうしようか悩んだ結果、この最後になりました。しっかり味わって読んで頂けてるようで嬉しいです^^ (2017年1月28日 12時) (レス) id: 5718d51275 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっきー(プロフ) - 初めまして。少し前から読ませていただいていました。切なさともどかしさに悶えていましたが、やっと素直に気持ちを認めて踏み出した二人にほっとしました。素敵なお話をありがとうございました^ ^ (2017年1月28日 1時) (レス) id: e830c97901 (このIDを非表示/違反報告)
ぷらむ(プロフ) - keiさん» keiさん＊嬉しいです(；＿；)主人公ちゃんの一途な想いが伝わっていれば嬉しいです(*´`)ありがとうございます！ (2017年1月17日 12時) (レス) id: 5718d51275 (このIDを非表示/違反報告)
kei(プロフ) - すごくステキでした！夢中になって読みました。切なくてでも主人公ちゃんがかわいくて、キュンとしました(*´∀｀)また晋作を楽しみにしてます。 (2017年1月17日 0時) (レス) id: 6133f4f2c1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：つむ夏
| 作成日時：2017年1月6日 23時
