本当の‥‥？ ページ6
いつもの満員電車。
空耳さんに
話しかけられるようになって
１週間がたった。
その日は、
空耳さんに
話しかけられることを
何故か強く強く
期待していた。
そんな日に限って
空耳さんは、
話しかけてくることはなく
寂しいとか
つまらないとか
残念とか
理由のわからない感情を抱きながら
降車駅に降り立った。
改札口を出て
勤務先へ。
判をついたような１日が
今日も始まる。
空耳さん、
今日はどうしたのかな？
明日は
話しかけてくれるかな！
私がお返事しないから
つまらなくなったのかな？
それとも
体調を崩したのかな？
どうしたんだろう‥‥‥
一旦
空耳さんのことばかり考え始めると
無性に気になり出して
朝礼も上の空で、
部長さんが
他支店から移動してきた方を
紹介したのも眼中になかった。
ようやく
我に返ったのは
朝礼も終わり
同期の莉沙に
声をかけられた時で
莉沙「A、移動してきた金さん
もう、他部所の美人所が
目をつけたらしいわよ！」
「へぇ、そうなんだ。」
なんて間抜けた返事を
してしまった頃だった。
(あはっ♪お早う。
今日からよろしく！)
えっ？なに？
空耳さん？
どういうこと？
自分の周りを
キョロキョロ見渡した。
莉沙「ちょっ、ちょっと
なにしてんのよ。」
莉沙の言葉に
一旦、落ち着こう！と思った。
空耳さんのことばかり考えてたから
本当に空耳を聞いたのだろう。
「ごめん。ちょっと昨日寝不足
気味で、頭がまわんないの。」
莉沙は、
ほんと大丈夫？
なんて笑っていた。
こちらこそ、
本当にごめんね、莉沙！
(=&#+%‥‥‥)
(俺だよ♪そㆍらㆍみㆍみ！)
‥‥‥‥‥‥‥‥‥
イヤイヤイヤ
これはもしかして
本当の空耳さん！！
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作者名：mlml | 作者ホームページ：http://fuming42
作成日時：2016年9月5日 11時
