【鬼滅の刃】吉原 〜伊黒小芭内編〜

藤屋 17 ページ22

蛇(くちなわ)side



南様が来ることはなく2週間過ぎた



やはり、あれはお世辞だったのだろう

真に受けたのが馬鹿だった



......それを悲しいと思っている自分に嫌気がさす





蛇『はぁ......何を考えてるんだ、俺は』




禰豆子｢小芭内さん、禰豆子です。｣



蛇『入れ』



禰豆子｢失礼します、、小芭内さん！初のご指名ですよ！｣



蛇『!!指名？誰だ』




(まさか...........)




？｢ 例の お客様らしいですよ？｣



蛇『......おい、なんで俺の部屋にいる』



？｢私が禰豆子さんにお願いしたんです｣



蛇『お前には上客が来るだろう』



？｢いいえ、しばらくお休みなんです。前のお客様に痕(あと)を付けられてしまって、消えるまで無理です｣



禰豆子｢お話はあとにしてくださいよしのぶさん！｣



茨(いばら)｢あら、すみません｣



禰豆子はプクッと頬を膨らませて、しのぶは微笑んでいる


そんなことよりだ




蛇『しのぶ、なぜ部屋にいるか答えていないぞ』



茨｢あぁ、そうでしたね。

小芭内さん、
1週間前の天元さん達に指導されたところ
1人でちゃんとおさらいして、お座敷でも好感度上がったらしいじゃないですか｣



蛇『なっ！なぜ知っているんだ』



禰豆子｢天元さんが言い回ってますよ？例の客が小芭内を変えたー！！って｣




(あいつは後で殺そう)




蛇『....それがどうして部屋に来る理由になる』



茨｢ですから、小芭内さんが今からお相手するのは
この前お酌をした例のお客様です｣



蛇『！！』



茨｢その方を機に小芭内さんが生き生きとしだしたので、気に入られたいのかなと思いまして｣



蛇『......』



茨｢そこで、お助けしようと思います。｣



蛇『......は？』



茨｢茨花魁の化粧術を施しますからね、時間もないのでちゃっちゃとやりますよ？

禰豆子さん、準備してください｣



禰豆子｢はい！｣



蛇『お、おい！勝手に進めるな、俺は別に気に入られたいなどと思っていないぞ！』



茨｢そうなんですか？まぁでもそんなことはどうでもいいですから｣



蛇『なんだと』



茨｢あのお客様のお相手をしてから小芭内さんが変わったのは事実です。

他のお客様よりも接しやすいんでしょう？

練習ですよ練習。傾城として早く1人前になってください

ということですよ。｣



それを言って2人はどんどん事を進めた


(早く南様に会いたい)




無意識に思いながら2人が静まるのを待った

藤屋 18→←藤屋 16

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す