42. 唯一のリアル <J side> ページ42
「え...?」「もしかして....」
「うそー?!本物?!」
ざわめきの輪は次第に広がっていく。
一歩俺に向かって足を進めてきた
女の子達の姿が目の端に入る。
このままじゃ....あ...っ!
その時。
ちょうどお店に入ってきた冬
桜子さんを見つけて。
走り出してた。
キョロキョロと俺を探している
冬桜子さんの腕を
グイッとつかんで。ひいて。
「え?あっ、じゅんくっ」
「しーっ!」
唇に人差し指当てたまま
とにかく走り続ける。
時折チラッと後ろを見ると
まだ訳わかんないまま一生懸命
走ってくれてる冬桜子さんの姿。
さらに後ろにはまだ数人の女の子達が
遅れまいと走ってついてくる。
くそっ(><)
エスカレーターを
一段抜かしで駆け下りて。
前から向かってくる人に
ぶつからないよう
器用にすり抜けていく俺たち。
景色がどんどん変わっていって。
自分でもどこをどう走ってんだろ。
もう、わかんねっ★
力いっぱい走ってんのに
周りは早送りした
映画みたいに流れていくのに。
俺たちだけスローモーションな
不思議な感じで。
いつのまにかしっかりと
つないでいた手と手。
これ以上力入れたら
今にも折れちゃいそうなくらい
細くて華奢で。
でもあたたかさに満ちた
冬桜子さんの手。
それだけが唯一のリアルで。
一瞬、2人ならこのままどこまでも
走っていけそうな気がした。
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かこ(プロフ) - みぃさん» お久しぶりです~(//∇//)確かに、あちらだと読みにくいかも。ただ、毎回タイトル付けに頭を悩ませています(苦笑)ぜひその辺りも楽しんでいただけたら(笑) (2015年10月30日 13時) (レス) id: ae2a9fb09b (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - まゆみさん» ありがとうございます(//∇//)20代の潤くんになりますが、お楽しみいただけたらいいな♪最後までよろしくお願いします(^-^)/ (2015年10月30日 13時) (レス) id: ae2a9fb09b (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - かこちゃん お久しぶりです。 私 このお話とシリーズが凄く好きなんです(*^_^*) こちらでも読めると思うとホントに嬉しい♪こちらの方が目次を辿りやすくて読みやすいんです。更新に合わせてまた楽し見せて頂きますね (2015年10月27日 23時) (レス) id: df485e12ee (このIDを非表示/違反報告)
まゆみ - 潤くんの小説読めて嬉しいです(^^) (2015年10月27日 23時) (レス) id: e5c4821c4e (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - えこさん» お久しぶりです~(//∇//)ありがとうございます。久々に潤くんストーリー、昔の話ですが私もワクワクしてます♪そうなの、少し若い潤くんを楽しんでいただけたら(*^^*)ガシガシ更新していきますのでどうぞよろしくお願いします(^-^)/ (2015年10月24日 23時) (レス) id: ae2a9fb09b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かこ | 作成日時:2015年10月24日 10時