<<読者様3000人記念>> Blue 【Jun Matsumoto】 第１章

29. 初めての... ページ29

あまりにも動揺しちゃって。
うまく回らない指、

一生懸命動かしてメールを開く。





＜元気？ 今日も天気いーね(*^^*)
　また公園で寝てんじゃねーの？！(笑)
　これから宿題くん３本撮り(＞＜)＞






短いけれど。意外に絵文字の多い文面。
こんなかわいらしいメールするんだ。


杏桜子を園に送って戻り、
お茶入れながらちょうど
開きかけてた雑誌。

紙面の潤くんはちょっぴり斜め角度から
甘く色気たっぷりのまなざしで
カメラを見つめている表情だったから。

そのギャップに。
メールとグラビアを見比べて
思わず苦笑してしまった。




....ホントに同一人物なの？！(苦笑)





何度もスクロールして読み返す文章。

返信...しないのは変だよね？

...自分からメールはしないつもりだった。
うん。してはいない。

これは潤くんから来たんだから。
返さないのは失礼だよね....？




一生懸命自分に言い聞かせ、
暗示かけるみたいにしてから。
ふーっと大きく深呼吸。

何て書いたらいいか、
まだうまくまとまらないけど
とにかく指を動かしていく。



潤くんからの文面は、
まるでずっと前から
知り合いだったみたいに
フランクな感じだけど。
同じように書くには恐れ多いし。

さりとて敬語尽くしで返すのは
温度差がありすぎて
あきられてしまうんじゃないかな...








悩んで。迷って。
結局出来上がったメールは。






＜ お疲れ様(^^)
お仕事頑張ってくださいね ＞





丁寧なんだか、そうじゃないのか。
なんとも中途半端な文章...

でも今の私にはこれが精一杯...(＞＜)




ドキドキはやる胸を抑えながら
送...信...っ！





はぁ〜(＞＜)送ってしまった...

本当に彼の元へ届くんだろうか?
もしかしたら新手のいたずらメールで。

...そうだよ。
そうであっても不思議じゃない。

だってそのくらいあなたは
雲の上のような人だもの。

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