<<読者様3000人記念>> Blue 【Jun Matsumoto】 第１章

28. 裏切られた予想 ページ28

やっぱりすぐに消そうと思った。
消すべきだと思った。

そう思ってカーソルを
「はい」に合わすまでは
何度もするけれどやっぱり
押せなかった消去ボタン。





...いいよね？

私からメール出すつもりなんて
全くない。

しちゃダメだもの。

これ以上彼に近づいて
いったいどうなるっていうの？


私は結婚してて、子供もいて、
ただの１ファンで。

彼は国民的アイドルで。

誰がどう見ても世界が違いすぎる...




会えて話ができただけで
もう十分じゃない？

ステキな夢見せてもらえた。そう。

これからも今までと変わらず
ファンとして精一杯彼を、
５人を応援していこう。

それでいいんだ。



一生懸命そう自分に
言い聞かせながらも。

気がつくと手が動いていて。

携帯アドレスのあなたの名前を
ただただ見つめる繰り返し。



....何やってるんだろ...(＞＜)




向こうだってきっと
からかっただけだよ。

”面白い人”って、私のこと
笑ってたしさ。うん...


でももしそうだとしたら...


何て無邪気な、
罪作りな人なんだろう....

だからといってそうだとしても。
やっぱりあなたを憎めない、
嫌いになんてなれっこない自分がいた。






でも。程なくして。


そんな予想、あっけなく
見事に裏切られた。






アドレス交換してから１週間。

ちっとも来ない彼からのメールに。
「やっぱりな」って思って。

日常に追われるうちにそんな事
すっかり忘れてしまっていた頃。


不意になったメール着信音。




ファンクラブからのお知らせメールを
「松本潤」と登録していたから。

てっきりライブや番組協力に関する
お知らせメールだと思ったら。




...潤くん本人からだった...





そう気がつくまで余裕で
５秒かかってしまった(＞＜)




.....え ....えーーーっ？？！！

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