<<読者様3000人記念>> Blue 【Jun Matsumoto】 第１章

14. ブルー ＜J side＞ ページ14

次の瞬間、パーッと
太陽みたいな笑顔に変わり、
まだ眠っている母親を
揺すり起こし始めた彼女。


やっと目を覚ました母親は...
言うまでもなく
俺を変質者扱い(＞＜)

風のようにその子と二人
去っていってしまった....




結局手紙の主の居所は
わからないままタイムアップ。

そろそろ行かなくちゃ
次の仕事に間に合わねぇや。


せっかくあいつの
出身地に来てるんだから
ずっと住んでいたっていう
団地でも通って帰ろうか。

あいつがバイトしてた
ガソリンスタンドって
近くにあんのかな。



車に戻ろうとした時、
不意に目に飛び込んできた
淡いブルーのハンカチ。


ジムの下...
さっきの親子の落し物かな。



何でだろう。

つい拾いあげてしまった俺。




考えてみるとこの頃の自分の行動は
自分でも不可解なことだらけ(苦笑)。


でもなんだか
そうするべきのような気がして。


さっきの母親の、
ブルーのスカートがやけに
瞳の奥に残っていて。




何か見えないものに
背中押されるかのように
気がついたらそのハンカチを
ダッシュボードに
ほうり入れ込んでいた。




また会える....？
....なんてな(笑)
ありえないっつーのっ(笑)






気まぐれな冒険ドライブの
小さな収穫。

休憩時間にささやかなネタとして
皆に話してみようか。







それくらいの軽い気持ちで、
また車に乗り込んで
その日俺は都内へと引き返したんだ。

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