103. だからいつか... ページ8
そこまで言って
笹森くんは車窓の向こうへと
少し寂しそうな瞳を向けつぶやく。
「....俺もいつかそんな恋できるかな？
そんな相手に巡り合えるのかな...」
笹森くん....
今、誰のこと想い浮かべてるの...？
名古屋にいる彼女とお子さんのこと...？
そんな切なそうな顔を見てたら。
口が動いていた。
「....もうしてるかもよ？」
「え...？」
「まだ今の恋終わってないでしょう？
そんな弱気な笹森くん、らしくないよっ」
「痛て☆」
元気づけるつもりで勢いよく
笹森くんの背中叩いたら
ちょっぴり大げさに声を上げる笹森くん。
それからまたふっと真剣な表情に変わって。
まるで自分に言い聞かせるかのように言う。
「だな...ん。五十嵐にそう言われると
大丈夫だって気になってくる。
...もう少しだけ頑張ってみようかな。」
「その調子だよっ！」
「ん」
最後に短いそう答えた笹森くんは。
もうさっきまでの切ない瞳じゃなくて。
未来を見つめる意志をたたえた色に
変わってた気がしたのは
きっと私の気のせいじゃないって思えた。
うん。そうだよ、笹森くん。
今が諦める時じゃない。
その瞬間、ふっと潤くんの言葉が
胸によみがえる。
離れてわかった事、
それは笹森くんにとって
さっきの決意に満ちたセリフだと思うよ。
彼女さんだって。
絶対今頃何か感じてるはずだよ...
それからも時々言葉を交わしながら。
なんとか起きてはいたけど。
電車を乗り換えた直後、
とうとう目を開けていられないくらいの
睡魔に襲われてしまう。
あぁ...さすがにもうダメ....
「笹森くん、私、少し寝るね」
「おお。東京近くなったら起こすよ」
「ありがとう。お願いします(^^)」
窓にコトンと頭を預けるように座りなおして。
心地よい揺れに身をまかせながら
私はそっと目を閉じた。
うとうとしながら。
たぶん私は夢を見ていたと思う。
潤くんと私、そして笹森くんと
顔も見た事のない彼女とお子さんと
皆で笑い合ってる、おかしな夢を。
でも皆、すごく幸せそうだった。
だからいつか。正夢になるといいな....
そんな事を思いながら。
さらに深い眠りへと私はおちていった。
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かこ(プロフ) - まゆさん» えへへ、また予言しちゃったと一人にやにやしてました（笑）まさかの大河！しかも主演！本当に嬉しい限り！23年が待ち遠しいですね。複雑な気持ちは…わかります（笑） (2021年1月22日 20時) (
レス) id: b1fafd3fe6 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 潤くんの大河主演決定、ポプコン読んでる今にビンゴ！かこさん預言してた！？と思ってしまいました。まさかこのお話の通りに現実はなりませんように、いや、なってもいいよと複雑な気持ちです、笑 (2021年1月21日 22時) (レス) id: a955e978b6 (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - 琴音さん» ありがとうございます(//∇//)ぜひぜひ他作品の潤くんにも、他メンバーにもドキドキしていただけたらいいな♪ (2015年9月27日 15時) (レス) id: ae2a9fb09b (このIDを非表示/違反報告)
琴音(プロフ) - popcorn、素敵でした！潤くんにドキドキさせられっぱなしで…まだ、こちらの作品しか読ませて頂いてないので、他の作品も読んでいきたいです！ (2015年9月27日 15時) (レス) id: 7025f0ed84 (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - あかりさん» ありがとうございます(//∇//)そう言っていただけ、私も幸せです♪次回もよろしくお願いします＼(^o^)／ (2015年9月22日 14時) (レス) id: ae2a9fb09b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かこ
| 作成日時：2015年5月24日 8時
