93. 目撃者 ページ45
ゆっくりと唇を味わっていた舌は。
甘く漏れる吐息の隙をついて
私の中へとすべりこんでくる。
ていねいに。
愛おしく動いていくにつれ。
徐々に私の舌を絡め取っていく。
キスから潤くんの想いが
どんどん伝わってくるから。
私も同じように伝えたくて。
私からも潤くんの口内へと
舌を滑り込ませていく。
キスに夢中になっていく間。
思わずふっと一瞬開けた目に。
２人の熱と吐息でフロントガラスが
曇っていくのが映った。
まだキスだけなのに。
頭の中がどんどん痺れていって。
クラクラしてくる。
けんかの後だから余計にそう感じるの？
普段だって潤くん、キスが上手なのに。
今こんな風にされたらもうダメ...っ///
潤くんのこと以外。感じる熱以外
何も考えられなくなっていく。
それは。ただただ幸せな熱で。
潤くん...潤くん...
どんどん私の中を侵食してくる
潤くんにもう身を任せる。
体の力が少しずつ抜けていく。
何かにつかまっていないと
どんどん押し寄せてくる快感に
どうにかなっちゃいそうで。
潤くんのシャツの肩をぎゅっと掴む。
それに呼応するように
また潤くんの唇が私を捕える。
どのくらいそうしていただろう。
まだまだ全然し足りなかったけど。
もうこれ以上こうしてたら
とまらなくなる危険を本能が察したのか。
どちらからともなく一度離した唇と唇。
２人して。名残惜しく
はぁっと同時に息を吐く。
そこで。今ここが車の中で。
自分の置かれてる状況がすっと
頭の中に入ってくるけど。
もうそんなのどうだっていい。
もう潤くんが欲しくてたまらなくなってる。
おかしいよね。
こんなにキスしてたのに。
もっと、もっと、だなんて。
でも。それが今の素直な気持ちなの。
きっとそれは潤くんも同じで。
潤んだ瞳と唇で
私を見つめてくれているから
またじんと体の奥に熱が灯る。
「...A」
「潤くん...」
もう一度唇を重ねようと。
ゆっくりと近づいたその時。
視界の端に人影が映った気がして
動きを止める。
え....
潤くんも気づいたようで。
２人で同じ方向に目を向けたら。
フロントガラス越しの数メートル先に。
こちらを見てびっくりした顔で立っている
笹森くんがいた。
あ.....///
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 818人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かこ(プロフ) - minamiさん» きゃーんっ(//∇//)ありがたいお言葉を♪ありがとうございます(*^^*)名前変換魅力で気軽に始めたつくーる、今では私の生活の大切な一部に。これからもどうぞよろしくお願いします(///∇///) (2015年5月24日 21時) (
レス) id: ae2a9fb09b (このIDを非表示/違反報告)
minami(プロフ) - かこさん。6周年おめでとうございます！そしてツクールに来て下さってありがとうございます！いつもキラッキラ＆きゅんきゅん作品ありがとうございます☆ (2015年5月24日 20時) (レス) id: 3ef49521b0 (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - モノクロさん» ありがとうーー！！気がつけば７年目。妄想の種が枯渇するまで進み続けていこうと思います。ついに最終章へ入ります。スタートか甘甘だけど驚かないでね(笑)(*^^*) (2015年5月24日 8時) (レス) id: 1c4ce8f51d (このIDを非表示/違反報告)
モノクロ - (*ノ▽ノ)(*ノ▽ノ)(*ノ▽ノ) ああ…生殺されました笑 笹森くんと潤くんがしっかりと握手をするところ、ぐっと来ました(*´∇｀*) 明日以降も楽しみにしてます(*ノ▽ノ) そして！六周年おめでとうございます(^-^) これからも素敵なお話作って下さい♪ (2015年5月23日 15時) (レス) id: fe40c0e409 (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - mikitiyさん» ありがとうございます(*^^*)気がつけばそんなにも経っていました(笑)これからもどうぞよろしくです。 (2015年5月23日 13時) (レス) id: ae2a9fb09b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かこ
| 作成日時：2015年4月15日 16時
