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128. ニノの言葉 <J side> ページ36

「.....っ!マツジュンっ!!」




相葉ちゃんの声でハッと我に返る。





追えなかった。

どんどん小さくなっていく
Aの背中をただただ見つめるだけで。

どんだけ時間が過ぎても
足が動かなかった。





「何やってんだよっ、マツジュンっっ!
 早くAちゃん追いかけてよっ?!」



自分のことのように半分パニくりながら
たたみかける相葉ちゃんに
肩つかまれて揺すられても
やっぱり動けなかった。




あんな言葉一つで本当に終わりなのかよ?!

そんなの冗談じゃねぇよ。ありえねぇ。



でも。今のAに何を言っても
たぶん伝わらない。






と同時に。





Aを捕まえて。もう一度対峙したら。
その瞬間、決定打をくらっちまう気もして。





そう思ったら。
やっぱり動けなかったんだ。









「J」




いつのまにか相葉ちゃんの隣にニノがいた。


それ以上何もいわねぇけど。

全部わかってるみてぇな目で
俺を見つめてくる。




その目を見ていたら
自然と口にしてた。







「....Aに。もう無理、って言われた。
 もう、疲れたって。」

「ええっっっ?!」



とたん慌てふためく相葉ちゃん。
でもニノは口を開かない。




「やっぱ遠距離は難しいな(苦笑)。
 距離に負けたよ」







でもニノは。

俺のその言葉を即否定した。







「距離が問題なのかな」

「え...」

「俺は違うと思うけど。」

「ニノ...」





そうきっぱりと言った後
もうニノはひと言も発せずに。

ニノの真意がわからずに
見つめている俺の肩を
軽くトンっとしてからまた
店へと戻っていった。





ニノ...どういう意....









「マツジュン...(><)」



どうしていいのかわからず
オロオロしてる相葉ちゃんの声で
また我に返る。




っ!...そうだよ、
こんなことしてる場合じゃねぇ...っ





「...っ、ごめん。
 相葉ちゃん....サンキュ。
 俺、A探しに行くわ。」

「う、うんっ、一人で大丈夫?」

「ん。何かあったら連絡する。」

「うんっ!マツジュンっ、ガンバっ!」




相葉ちゃんにそう告げて俺は
やっとAの後を追いかけ出した。

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かこ(プロフ) - satosatoさん» はじめまして。いつもありがとうございます♪いよいよ次章最終章になるかしら。どうぞ最後までお付き合いくださいね(^^) (2015年9月17日 19時) (レス) id: 1c4ce8f51d (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - モノクロさん» やっとヒロインちゃんは気づきだしました。でも素直になれる術が今は見つからない感じかな。2人が向かい合えばきっと事態は好転するはず。札幌ファイナル、いつか実現してほしいなという願いをこめて書き進めますー(^^) (2015年9月17日 19時) (レス) id: 1c4ce8f51d (このIDを非表示/違反報告)
satosato(プロフ) - 初めまして。いつも楽しみに読んでいます。これから潤君と主人公ちゃんがどうなっていくのか!続きが早く読みたいです。 (2015年9月17日 12時) (レス) id: 3561c422ab (このIDを非表示/違反報告)
モノクロ - ぬあああああヽ(;▽;)ノヽ(;▽;)ノ ようやく素直になれましたねヽ(;▽;)ノでもこれはこれで少し悲しいけど…やっぱり隣は潤くん以外はダメですね(;_;) 札幌ファイナル…気になるところです(¯ω¯) 下書き頑張ってください! (2015年9月16日 21時) (レス) id: fe40c0e409 (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - まゆみさん» お待たせいたしました!待っていてくださりありがとうございます(//∇//)この勢いで夕飯食べたら下書き書きますっ! (2015年9月16日 18時) (レス) id: ae2a9fb09b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かこ | 作成日時:2014年10月18日 8時

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