16. 風のいたずら ページ16
「花吹雪みたいだったね。」
「ん？ああ、センセがビール片手に
歩いてた日みたいに？」
「！もう言わないでよ...(＞＜)」
「ね、どうして泣いてたの？あの日」
「あ...」
ビールだけじゃなくて
そこまで見られてたんだ。
こんな話、バカにされちゃうだろうか....
「あの日すっごくきれいだったよね、桜」
「うん」
「悲しいくらい、怖いくらいきれいでさ、
人ってそれくらい美しい風景、
死ぬまでに３回見られたら幸せだ、
なんてどっかの本で読んだなあって思い出して。
自分はそんなシーンを
一生に何回見られるんだろう、
でもその一回が今夜の
この桜でもかまわないやって...
そんなこと考えてたら、
気がついたら涙が出てたんだ。」
「キミニミトレテイタ」ッテコトハ、
イマハマダナイショ....
潤くんは。紙を拾う手を止め、
少し驚いた顔をして私を見つめていた。
私、何か変なこと言っちゃったかな...？
でも。最後の一枚に
手を伸ばしかけたその時。
口を開いた潤くん。
「...同じこと」
「ん？」
「同じこと感じてたんだ、俺たち」
「え？」
その瞬間だった。
同時に手を伸ばしていた
潤くんの手が偶然私の手に重なった。
＜ ドクンッ？ ＞
全身が心臓になったかのような音が響く。
突然のハプニングに
手をひっこめることが、
ううん、身動きひとつできなかった。
合った目と目。
そらしてしまった。
心臓だけが早鐘のようにリズムを刻む。
重なった手があたたかい。
手を通してドキドキが伝わってしまいそう。
潤くんにも聞こえてしまってる？
どーしちゃったの、私？！
自分でも理解不能な過剰反応、
顔上げられないよ///
...潤くん、いったいどんな顔してるの...？
「キーンコーンカーンコーン」
その時始業を知らせるチャイムがなった。
隣の実験室に生徒たちが
入ってくる声がする。
先に手を離したのは
潤くんだった。
まだドキドキする胸を
押さえながら顔を上げると、
優しい目で微笑んでいる潤くん。
ドキドキが....止まらないじゃんっ...///
「またね、Aセンセ」
そう言って。
潤くんは部屋を出て行った。
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かこ(プロフ) - 夏さん» ありがとうございます。変換ミスですね。直しました(^_^;) (2014年7月18日 23時) (
レス) id: ae2a9fb09b (このIDを非表示/違反報告)
夏 - 2の、 便りになる存在→頼りに じゃないですか？ (2014年7月18日 22時) (レス) id: 99a29e3e26 (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - えこさん» きゃんっ♪早速のコメありがとうですー。どっぷりヒロイン気分満喫してくださいね（^^)お仕事お疲れ様ですっ。 (2014年7月8日 15時) (レス) id: 1c4ce8f51d (このIDを非表示/違反報告)
えこ(プロフ) - かこさん、楽しみにしてますよ〜。今丁度休憩中でした。ポプコンもキュンキュンですよね！すっかり主人公気分な私です、ハイ。o(^▽^)o (2014年7月8日 15時) (レス) id: 61d13ac018 (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - えこさん» そうなんですよ、一番衝撃的だった体験かも。今ならどんと構えられるけど当時はうら若き乙女（笑）正直怖かったです。日々更新がんばりますね。ポプコンも下書きかなりたまってるのですがなかなか打ち込めなくて★今週中には必ず！ (2014年7月8日 15時) (レス) id: 1c4ce8f51d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かこ
| 作成日時：2014年7月5日 19時
