6. 対面 ページ6
「こんばんはーー。
誰かいますかー？」
エントランスで一人、
グルッとひとまわりしてから
数回繰り返して叫んでみる。
返事はなし。
ほの暗い館内。
響いてくるのは自分の足音だけ。
....何か出そう....(笑)
ふと見上げた２階から
一筋の光がもれている。
階段を一歩一歩上がっていく。
これって不法侵入かな？！
オレ、つかまっちゃう？！
あがりきると目の前に
「プラネタリウム室」の表示。
明かりはそこからもれている。
誰かいる.......？
そーーっと扉を押し開けていく。
ゆっくりと。ゆっくりと。
.....うっ...わぁぁ....っ
目の前にパーーッと広がった空間。
真っ白い、ドーム状の天井。
高いし、大きいな.....
ほの暗い中、規則正しく並んでる
たくさんの座席。
３００席はゆうにある....？
ワクワクした気持ちが
胸いっぱいに広がってきて。
思わずキョロキョロと
見回してしまった。
すごい...すげぇよーーー！
こんな大きなプラネタリウム
初めてだっ☆
こんなとこで星見れたら、
きっとすごく
感動しちゃうんだろうなぁ。
天井見上げて、息すんのも
しばらく忘れてみとれてた。
....一番奥のシートで、
びっくりした顔で
オレのこと見つめてる女の人にも
気がつかなかったくらい...
「....あ....あの...」
かけられた声でハッとした。
わわわ★人。いたっ(＞＜)
「あ、ごめんなさいっ！
オレ、あ、あの、
偶然通りかかって。
ドア開いてたからつい★
あ、あやしい者じゃないよっ！
あの、相葉です。
相葉雅紀ですっ！！」
とびっきりのアイドルスマイルで
ごまかしてみる。
でも返ってきた答えは
「....はぁ....」
と、なんとも気の抜けた声。
あれ....？
”オレ”だってわかんない？！
もしかして知らない....？
ヤ、ヤバイッ★★
それじゃあオレ、
ただのあやしい男じゃんっ(＞＜)
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作者名：かこ
| 作成日時：2014年1月18日 18時
