11. もう少しだけ ページ11
「お疲れーー♪」
「んじゃっ」
「うーっす」
思いがけず早く収録が終わり、
５人での仕事はこれで終了。
松潤は別にインタビューの仕事で、
オレは夜中からドラマの撮影。
ほかの３人は直帰組。
今...１６時。車飛ばせば
閉館時間までに間に合うかな。
手早く荷物片して身支度してたら
ニコニコ顔の翔ちゃんがやってきた。
「相葉ちゃん、これから焼肉行かね？
リーダーのおごりだって♪」
「マジ〜？！あ、でもオレ
今日はやめとくね。お先っ！」
「え？？！！あ、相葉ちゃん？！」
いつもは ”肉・にく・ニク〜”の
オレが断ったもんだから
メンバー皆あっけにとられた表情。
「....なんかな〜★」
「あの人が肉じゃねえってさ。
...地震、来る？(笑)」
おどけてニノが言う。
「くっかもなぁ〜★」
リーダーも苦笑。
「じゃ、俺らで行きますかっ！」
「そうすっかー♪」
でもそんな会話が
繰り広げられてたなんて
そのときのオレには
聞こえてるハズなくて。
ただただはやる気持ちを抑えながら
地下駐車場にすべりこむ。
後部座席に荷物ほうりこんで
急いで車のキーをまわす。
力のまま踏み込んだアクセル。
” ブォッンッ！！！”
いけね★安全運転、安全運転(＞＜)
あのプラネタリウムの夜から早２週間。
不思議と失恋のショックは大きくなく。
もちろん、まだ時々は痛む胸。
でもその痛みの次に、
すぐに思い出される、
無数の星たちがまたたくあの夜空。
そして....彼女の笑顔。
名前も知んない。年も知らない。
交わした会話はあの数セリフ。
なのに日ごと気になって。
仕方がなくて。
もう一度、あの星空を
見てみたいってのももちろんだった。
でも見たいのはそれだけじゃなくて。
深い意味なんてまだない。
と思う。うん。
ただちゃんとこないだのお礼、
も一回言って。それで。
....もう少し話をしてみたいって
思うだけなんだ....
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作者名：かこ
| 作成日時：2014年1月18日 18時
