21. 見る目あんな（笑） ＜J side＞ ページ21
「あっ！」
かと思ったら。
突然何か思い出したように。
俺の隣をすり抜けて。
俺んちのドアノブに下がってる
紙袋を手に取り戻ってきた。
「あの。これ、どうぞっ」
そのまま手渡された紙袋。
「何？」
「あ、引っ越し蕎麦です。
あ、あの、ごあいさつの品です！
こないだは本当に失礼しましたっ！！
短い間ですけど
よろしくお願いしますっ」
中には。
本当に乾蕎麦の袋が２つ、
ご丁寧に熨斗紙付きで
ちょこんと袋の底に
並んで入っている。
その。なんだかかわいらしい
蕎麦のたたずまいと。
目の前の彼女の滑稽な姿が
妙にしっくりきてしまって。
またふきだしてしまった俺。
「え...な、なんですか？！」
「クックッ(笑)
いや、なんでもねぇけど(^^)」
なんか今日、笑い線
壊れてんな、俺(苦笑)
怪訝そうに俺を見つめる
彼女にかまわず、
しばし笑い続けてしまった。
「あ、じゃあ、私、これで。」
「あーー、部屋戻んの？
まだゴキブリいるかも
しんないでしょ？」
「あ...そうですよね(＞＜)
忘れてた...どうしよ...」
「じゃさ。これ作って」
「...え？」
「昼からずっと仕事で
何も食べてなくてさ。
俺が作ってもいいんだけど。
こないだからなーんか
腕が痛くってさ。
ちょっと無理そうなんだよねー★
誰かに何かされたのかなぁ(笑)」
今思えば。
なんでこの時。そんな事
口をついて出てきたのか。
俺にも理解不能だった。
でも。
ゴキブリ怖がる彼女を
一人にしとけない、
ほっとけない気持ち。
もう少し話をしてみたい好奇心。
姉貴の友人だから、
警戒心も薄れてたのもあり。
もしかしたらこないだから
ひっかかってることの答えが
見つかる予感もなんとなくありで。
気がついたら口にしてた言葉。
俺のセリフに。
案の定、目まん丸にして
びっくりしつつも。
なんとか口を開くAさん。
「え、あ...うち？！ですか？！」
「うん(^^) そんな汚れた足じゃ
俺んちにはいれらんねぇし(笑)」
「え？！ きゃっ///」
靴下のまま廊下に
立っている自分に
やっと気が付き。ま
たもや大慌ての彼女。
オイオイ★★
ビールこぼすぞっ(笑)
ホント面白れー人。
姉貴もなかなか
見る目あんな(笑)(^^)
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かこ(プロフ) - ゆいさん» ありがとうございます♪北海道色満載な作品、私も大好きなストーリーです。どうぞよろしくです♪ (2014年8月1日 21時) (
レス) id: ae2a9fb09b (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - かこさんの作品読みやすくて好きです！popcornに続き 私の大好きなお話です。こちらも続きがすっごく楽しみです♪ (2014年5月6日 6時) (レス) id: f7fb08dbe2 (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - あ~ちゃんさん» ありがとうございます♪すでに完結作品なので毎日更新を目指していますが。待ちきれないときには他作品もよろしかったらぜひ♪ (2014年5月1日 12時) (レス) id: 1c4ce8f51d (このIDを非表示/違反報告)
あ~ちゃん - 今日 この作品に出逢いました。続きが楽しみです。読みやすくてテンポが良くて・・・読み返すのが好きなので待ってます。有難う。 (2014年5月1日 11時) (レス) id: b6f277a24a (このIDを非表示/違反報告)
あ~ちゃん - 今日 この作品を見つけました。更新が楽しみです。読みやすくてテンポがいいですね。 (2014年5月1日 11時) (レス) id: b6f277a24a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かこ
| 作成日時：2014年4月29日 9時
