2. 修羅場 ＜J side＞ ページ2
３，４丁歩いて。
つと目に入ったベンチに
一人腰かける。
サングラスを外し、
しばし魅入るイルミネーション。
きれいだなぁ。
雪の中で。
冷え切った空気の中で見るから
余計にそう思うのかな。
空を見上げると。
チラチラと舞い降りて
き始めた粉雪。
皆、雪道を転ばないよう
歩くのに必死なのか。
イルミネーションに夢中なのか。
前を通り過ぎていく人は
やっぱり誰も俺に気づかない。
人通りもあんまり多くないから。
まるで降りてくる雪の音まで
聞こえてきそうな、
幻想的で静かな夜。
ここんとこの忙しい日々が
癒されていくようだな...
どのくらい
そうしていただろう。
しばらくその風景に
身を預けて見とれていた。
少し体も冷えてきたな。
そろそろホテルへ戻ろうか。
そう思って。
立ち上がろうとした時。
突然聞こえてきた、
言い争う人の声。
....何だ...？
声のする方向へ
目を向けると。
そこにはケンカ(？)しながら
歩いている一組のカップル。
早足で歩き続ける男を。
一生懸命遅れまいと
追いかけながら
声を荒げている女。
「どういうことよ、それ？！
ちゃんと説明して！！
じゃなきゃ全然
納得いかないよっ！！」
「だから。お前とは結婚できない。
申し訳ないけど
取りやめにしたいんだ。」
「...本気で言ってるの？！
だって私もう４...」
「別れよう、俺たち。
このまま結婚したとしても
うまくいきっこないよ。」
....ヘビーな内容だな...
外はすげぇ寒いのに。
２人が言い合いしてる
そこだけ何か変な熱気が
漂ってるみてぇ...
おっと、じっと見てんのも
失礼だよな。
とりあえず視線を下に。
その２人をあまり
見ないようにして。
ipodなんぞ取り出して。
なるべく耳をシャットダウン。
でも。嫌おうがなしに
聞こえてくる２人の声。
遠距離恋愛中の彼氏に。
どうやら新しい子ができて。
婚約中の彼女に
別れ話を切り出している。
....ざっとこんなとこだった。
立ち去るタイミング
すっかり逃しちまったなぁ(＞＜)
もう俺の存在なんて
てんで無視で
(そもそも気がついてねぇな)
どんどんヒートアップしていく２人。
うう〜〜、さみぃっ★
どーっすかな この状況...
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かこ(プロフ) - ゆいさん» ありがとうございます♪北海道色満載な作品、私も大好きなストーリーです。どうぞよろしくです♪ (2014年8月1日 21時) (
レス) id: ae2a9fb09b (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - かこさんの作品読みやすくて好きです！popcornに続き 私の大好きなお話です。こちらも続きがすっごく楽しみです♪ (2014年5月6日 6時) (レス) id: f7fb08dbe2 (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - あ~ちゃんさん» ありがとうございます♪すでに完結作品なので毎日更新を目指していますが。待ちきれないときには他作品もよろしかったらぜひ♪ (2014年5月1日 12時) (レス) id: 1c4ce8f51d (このIDを非表示/違反報告)
あ~ちゃん - 今日 この作品に出逢いました。続きが楽しみです。読みやすくてテンポが良くて・・・読み返すのが好きなので待ってます。有難う。 (2014年5月1日 11時) (レス) id: b6f277a24a (このIDを非表示/違反報告)
あ~ちゃん - 今日 この作品を見つけました。更新が楽しみです。読みやすくてテンポがいいですね。 (2014年5月1日 11時) (レス) id: b6f277a24a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かこ
| 作成日時：2014年4月29日 9時
