68. はやり出す鼓動 ページ20
「はい」
「ん...サンキュ...」
ごくごくと。勢いよく
一気に水を飲み干して。
翔はバタンとソファに倒れこんだ。
「翔？！」
何度も頬をペチペチ叩いても。
目を覚ましやしない。
幸せそうな寝顔で
スースー寝息まで立て始めた。
....もー....っ(＞＜)
特別にベッド貸して
あげようかと思ってたけど。
いいや、もう運べない。
明日体痛くなるかもしれないけど
ここに寝かしておこう。
またさっきまでの
静けさが戻って来て。
思わずふーっともれた溜息。
やれやれ...
どうしてこんなになるまで
飲んでんのよっ。
らしくないじゃん。
さっきまで２人で
あんなに楽しく飲んでたのに。
...何かあったの？
あの後なにか...？
仕事のこと？
...あーっ、わかんないよっ(＞＜)
翔の寝顔を見つめる。
思わず伸ばして。
人差し指でツツーッとなでた頬。
痕は。ないよね。
さすがに泣いてはいないか...
酒くさっ...でも....
どうしちゃったんだろう。
翔の、子供みたいに
無防備な寝顔から
なぜだか目が離せなく
なってしまって。
そのままゆっくりと
動かしていく指。
長いまつげ。
男の人なのにズルイ。
目だってこんなに
おっきくて。パッチリで。
形のいい鼻。きれいな肌。
閉じてると。
ぷっくりかわいい唇。
こんなきれいな寝顔の
男の人見たの、初めてかも。
その瞬間。トクンっと
あったかい音を立てて
はやり出した鼓動に。
自分でもびっくりしてしまって。
あわてておさえようとするけれど。
もうちっとも落ち着いてくれない心臓。
ヤ....ダ....何これ///
なんで。翔見て
ときめかなくちゃいけないの...？！
顔も赤くなってきた気がする。
待って、ちょっと。
落ち着かなくちゃ...っ....
その時。
「....ん....っ」
くすぐったそうに身をよじって
目を覚ましかける翔の声で
ハッと我に返る。
わ、私もお水でも飲んで。
ほてりを冷まそう...っ
でもキッチンへ向かおうと
立ち上がりかけたその瞬間。
グッとつかまれた手首。
「きゃっ」
振り向くと。
まだねぼけてるような表情の翔が。
のっそりとソファの上で
起き上がっていた。
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かこ(プロフ) - モノクロ@ニノらぶさん» いつもありがとう！！さぁ、翔ちゃんの、ヒロインちゃんの想いはのぞみちゃんを契機に加速していきます、最後までどうぞー！私もモノクロちゃん大好きよー♪ (2014年4月20日 8時) (
レス) id: 1c4ce8f51d (このIDを非表示/違反報告)
モノクロ@ニノらぶ - のぞみちゃんに会ってから、翔ちゃんが出してしまった自分の弱さ、それを大丈夫だよと慰める主人公ちゃんのところに思わずホロリ(TT) あー相変わらずかこさん素敵すぎです笑 更新頑張って下さい！ (2014年4月18日 18時) (レス) id: 9a4b8c823e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かこ
| 作成日時：2014年4月16日 15時
