泡沫の恋【Tadayoshi Ohkura】 (ページ42)

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【４２】ページ42

「なあ、俺、彼女できたから。」

「そうですか、、、。

って、エッ！！！」

「反応おそっ。」

寒いけど車の窓を少し開けて、煙草に火をつける。

「いや…でも…」

「そないびっくりせんでもええやん。
今まで俺に彼女が出来ても全く驚かんかったやん。」

「、、いや、彼女が出来たことに驚いたのではなくて…私に報告されたのが初めてだったので…。」

「、、、そーやったっけ？」

「はい、、、。マネージャーとしては報告して頂けた方が助かりますが…。

なにか、裏があるんじゃ？」

「、、、はっ。裏ってなんやねん。笑
そんなんないわ。ただ…大事にはしたいねん」

「、、、エッ？」

「だからなんでイチイチ驚くんよ。
業界に全く関係のない子、やから…
イザコザに巻き込んだりはしたないねん…。」

フライデーやったりに撮られたら、
Aは絶対、俺から離れてく。

それがなくても、フラッと俺から離れていってしまうような気がして怖くてしょうがないのに…。

「分かりましたっっ！！
私が出来る限りのことをいたしますので、ちゃんと言うこと聞いてくださいね？」

「、、、んー。まあ、がんばるわ。笑」

「がんばるって…守りたいなら、多少の我慢は必要ですからね？！無闇にふたりで外に出たりしないで下さいねっ！！」

大倉さん、すぐ暴走するから…
って過去のことをネチネチ言われる。

確かに、今までみたいには出来ひんわなぁ…

面倒くさいことが多そうな気がするけど、

昨日のことをふと思い出すとそんなこと屁でもないと思える。

ふぅと紫煙を吐きながら、流れる景色を見つめる。

今日の夜は、会えるんやろか…

さっき、別れたばっかなのに、もう恋しいわあ…。