【２６】 ページ26
「かーわええなー♡
名前、なんちゅーの？あぁーかわええ♡」
「大倉くん、顔がゆるっゆるだよ？」
「しゃーないやん。かわええんやもん」
よしよしよしよし〜〜と、
戯れ続ける大倉くん。
イヌ、好きなんだな…。
「なぁ、名前は？」
「ユキちゃん」
「ユキちゃん？ユキかぁ〜」
高い高〜いとユキちゃんを上にあげてソファに倒れこむ。
楽しそうで、なにより…。
はしゃぐ大倉くんを見たら、
なんか緊張が一気に溶けた。
要らぬことを考えた自分が恥ずかしい。
「はい。お茶淹れたからココ置いとくね」
「気がきくなあ。ええお嫁さんになりそう。」
「貰ってくれる人がいればいいんだけどね笑」
「……おるよ。」
「え？」
「ええ子やもん。A。
かわええし、一緒にいて楽しいし…。」
ユキちゃんを抱えながらソファから起き上がって、急に真面目な顔をするからびっくりする
「……ありがと、う？」
「ん。」
真面目な顔がふにゃんと元に戻って
また、ユキちゃんと戯れ始める。
ドキドキさせといて、
放置するの？
ほんと、自分勝手な人…
なんか、ムカついてきた…
ちょっと、大倉くんのペースに巻き込まれすぎなような気がする…
近くにあったクッションを手にとって
大倉くんの顔を目掛けて投げると
ポフンと見事に命中する。
「いったあ！なにすんねん！」
「ばーかっ！」
「は？意味わからん！せっかく褒めたったんに！？」
自覚がないところもムカつく！
ムカつくほどカッコイイとこもムカつく！
「なんなん？生理なん？」
「…キライ！！」
もういっちょクッションをお見舞いして
ふんっと鼻を鳴らしてユキちゃんを回収〜
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作者名：Ma
| 作成日時：2017年11月15日 14時
