07.あひる口 ページ7
「安藤と錦戸、ちょっとええか？」
「え、あ、はい。」
ランチから帰ってすぐに部長に呼ばれ、
2人で「ん？」と顔を見合わせた。
せっかく座ったばっかりだけど、
もう一度腰を上げて、
ガラス張りになっている部長の部屋に
ふたりで足を踏み入れる。
「なんやふたりしてその顔は。」
ふはっと笑う部長。
人の顔見て笑うなんてちょっと失礼だな。
「別に悪い話とちゃうよ。」
「コレ見て。」と資料を渡され、パラパラっと紙をめくる。
「新作発表イベント…ですか？」
「おん。部署ごとにふたり駆り出さなアカンねんって。それで、信頼できるふたりに行って欲しいねんけど、どう？」
チラっと横を見ると、錦戸くんがニコッと笑ったから
「はい。頑張らせていただきます」
そう部長に返事をする。
「ん。頑張ってこい！他の部署からも出来るヤツが集められると思うから、勉強になる思うで。ほいじゃ、解散！」
「「はい」」
ありがとうございました、と頭を下げて部長室からそそくさと退出する。
デスクについてから暫くパラパラと資料を見つめてると、ワクワクで胸が膨らんでくる
日々の仕事がつまらないとかそういうのはないけど、やっぱりこういう企画に携われるのは素直に嬉しい。
資料から目を離して視線をあげると、
向かいに座る錦戸くんとぱちっと目が合う。
「ん？」
「いや、嬉しそ〜な顔してはるなあって。」
頬杖をついて少し口を尖らせてるからか
いつもよりあひる口になってる。
絵で子犬を描くときの口にソックリ。
「そりゃ、嬉しいでしょ。」
「ん。俺も嬉しい。」
「がんばろうね。」
「はい。」
くしゃくしゃっと目尻を下げて笑ったと思ったら、「よいしょ」と座り直して腕まくりをした。
あんなに可愛い顔して、シャツから覗く腕がしっかりしているから、そのギャップにちょっとドキンとする。
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yuki s(プロフ) - 子犬可愛いですー！ (2019年2月23日 18時) (
レス) id: 420ff5d14c (このIDを非表示/違反報告)
Ma☆(プロフ) - Marina_8295さん» コメント有難うございます！ そう言ってもらえてとても嬉しいです( ；∀；)ご期待に添えるよう頑張ります☆☆ (2018年1月28日 11時) (レス) id: 08be4b34dc (このIDを非表示/違反報告)
Marina_8295(プロフ) - あーほんとこういう話好きです… 片想いのむず痒い感じがウズウズして続きを読みたくなります！！完結まで応援してます！ (2018年1月27日 22時) (レス) id: 7c56c4b855 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ma☆
| 作成日時：2018年1月25日 18時
