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「亮、向こうで唐揚げ食べれてへんやろ？
大好物なんやから、いっぱい食べ？」
今度は自分の小皿に唐揚げをいっぱい置いて、
笑顔で亮に渡した。
「向こうでも唐揚げくらい食べれるわ…
でも、まあ、ありがとう。」
いただくわ。
そう言いながら、唐揚げを頬張る。
口いっぱいに唐揚げを入れて、精一杯もぐもぐしてる。
こんな時でも可愛い…。なんて思っちゃうくらい、まだ好きで溢れてるんだろう。
グッと膝の横で手を握ると、
隣の章ちゃんの意外とゴツゴツした手のひらに優しく包み込まれる。
チラッと章ちゃんの方を見ると、
ニコッと優しい笑顔をくれた。
この子は私の欲しいものを欲しい時にくれる。
なんて、いい友達を持てたんだろう…。
「、、、なにふたりで見つめあってんねん。」
また、下唇を噛んでムッとした表情。
少し
期待しても、良いのか、な…？
．
「あ！亮、こんなとこにいたあ〜〜！」
「う"っ…イッテェよ…」
酔っ払った亮の友人…確か鈴木だとか田中だとかそんな名前の人が
いきなり亮の首をしめたから、苦しそうにする。
男の子って、いくつになってもプロレス技とかかけるの好き、だよね…。
ふふっと思わず笑いが溢れる。
大学時代も、よくしてたなあなんていう思い出し笑い。
８年前だろうが何年前だろうが、思い出は色褪せないんだな……
「もう、ええやろ。締めんなや」
「くっそ〜！俺もお前みたいにイケメンに生まれて、金髪美女と付き合いたかったあ！」
「、、、、は？」
、、、、、え？
「惚けんなよ！俺は確かに見たからな！
昨日、お前と金髪美女がラブホ街歩いてたところを！！！」
グゥッと腕を首に巻きつけられて、
本気で苦しそうに腕を叩いてる。
そんな姿を見ながら、
私は何をバカな考えをしてたんだろう。
と、自分を笑う
あぁ、４年間も、
亮を待ってた私は馬鹿だったんだ。
分かりやすく曖昧なあんな約束を
鵜呑みにしてた私は馬鹿だった。
こんな形でそれを目の当たりにはしたくなかった、な。
「、、ごめん、私、用事思い出したから、帰るね。」
コートとカバンを持って、誰にも目を合わせずに早足でこの居た堪れない場所から逃げる。
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作者名：Ma
| 作成日時：2017年12月12日 19時
