クリスマスの約束【完】 (ページ12)

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「ウソ、でしょ？」

「ウソちゃうよ。
こんなブサイクな顔して他の男のために泣いてても、好きやねん。」

あほやろ？っていうから

「、、、アホ」

って、グーでポスンと胸を軽く叩くと、

代わりにチュッとオデコにキスされる。

「ちょっ！」

パッとオデコを手で押さえると、

「コレも金取られる？」

余裕そうに笑われる。

「、、、５万円」

「ウソやん！たっか！」

まじか～～って、
おちゃらけてるのは、気まずくならないように気を遣ってくれてるから、なんだろうな。

「しゃーなしやから、奢ったる。行くで！」

冷たい手のひらにキュッと握られて引っ張られる。

「ねぇ、ヨコ、寒くないの？」

「ん？寒いに決まってるやろ！」

「ご、めん…」

「謝るとこちゃうわ。
凍え死ぬ前に店入ろうや。」

「うん！」

いつの間にかに、格好良さに磨きはかかってるけど、柔らかい笑顔は大学時代から変わってない。

「なに食べよーか。」

「なんでもいいよ？」

「いっちゃん困るやつやんか」

「ヨコが好きなものでいいよ。」

「お前…？」

「はっ？」

手を繋ぎながら、いきなり止まる。

なに、今の…？

「…ちょ、今のなし！恥ずい！恥ずい！」

やってもーた…って、
耳まで赤くした顔を片手でどうにか隠そうとする。

「ふふふっ。自分で言って自分で恥ずかしくならないでよ。」

背中をパンっと叩く。

さっきまで泣いてたのが嘘みたいに、
自然と笑顔になる。