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このシーズンになると特設される
大きなクリスマスツリー。




恋人が行き交う中、私はひとりそれを見上げる










ー今年も来なかった…。









何年目、だったっけ。

こうしてこの日に彼を待ち続けてるのは…。








アハハと楽しそうに笑うカップルの声をバックに、彼のあの言葉がフラッシュバックする。










「この日、この時間、この場所で、また会いたい。」










本当、自分勝手。








海外転勤するって聞いた時に、
もしかしたら、結婚したりするんだろうか…

なんて淡い希望を抱いていた自分がアホらしく思える。









大学生の時から付き合ってたから、7年、か…
彼の性格上、若いうちに結婚とかしたいタイプじゃないって分かってたけど…

分かってたけど。


期待、するじゃん。








クリスマスツリーを見上げながら、
スーッと頰に涙の線ができる。







時計を見ると、約束の時間からはとっくに過ぎてる。



はあ…と深いため息を吐くと、
白くなって消えた。







いい加減、帰ろう…そう思って、ツリーに背を向けて、歩き出そうとすると、







「A…!!!」





大好きな笑顔。
大好きな声。


4年間、待ち焦がれたヒトが
私の名前を呼んでる_______











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作者名:Ma | 作成日時:2017年12月12日 19時

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