サディスト的恋愛方程式〔黄〕 (ページ29)

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ep.29 ページ29

「んーうまいわ。」

「味付けが、ええなあ。」

「あ、りがとうございます」

なんだか、奇妙な夕飯だな…
3人でテーブルを囲んで、
ごはんを食べるなんて…

「ええな、亮。
こんな美味い飯、毎日食えるんか。」

「まあなあ。
これから、楽しみやなあ。」

ニコッと私に向かって、
ハニカムから、

少し、顔が熱くなる。

「ええ女捕まえよって～

まあ、亮に飽きられたら
俺んとこ来てもええで？

可愛がったるわ。」

ムフッと頬杖をつきながら
不気味に笑うすばる、さん。

「いやー、すばるくんには
悪いけど、それはないなあ。」

テーブルに置いてた私の左手を
持ち上げて、指輪を見せるようにする。

「婚約、してんねん。
せやから、それは無理、やなあー」

「はあ？亮、頭でも打ったんか？」

「なんやねん、それ。正常じゃ！」

「…ふーん。」

亮さんに向けていた視線を
私に移して、
品定めするようにジロジロと見られる

…不愉快、極まりないな。

なんて、失礼な人、なんだろう

「ま、頑張れや。」

「頑張れって、なんやねん。」

「ん？そのままや。
亮に、結婚、向いてるとは思わんからなあ」

意地悪そうにそう言う。

「不倫相手くらいなら
いつでもなったるから、連絡しぃ。」

そう言って、
テーブルに1枚の紙を置いて、
ほいじゃ。と帰っていった

「なんか、ごめん…」

「い、いえ…」

どっと疲れた…。