サディスト的恋愛方程式〔黄〕 (ページ22)

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ep.22 ページ22

「なんじゃ、あのイケメンは。」

「顔がいいからって！」

「あ、顔だけじゃないか…」

「それもそれでムカついてきた。」

「カミサマはなんて不公平なんだくそ！」

ソファに置いてある
ぷー○んのぬいぐるみと
向き合って、
亮さんの悪口になりきれてない
悪口をブツブツという。

ギューっと潰れるくらい
抱きしめながら
ソファの上をのたうちまわる。

せっかく作ったのに！
せっかくお腹空いてても食べずに待ってたのに！

なんだあの態度は…！

ふと、泣きそうになって
ぷー○んに顔を埋める

こんなことで泣きそうになるのは
自分でもどうかと思うから

グッと我慢はするけど、
怒りなのか、悔しいのか、寂しいのか
よく分からない感情を
上手くコントロールできない。

しばらくその状態で
動かないでいると、

グゥっとお腹が、鳴った。

腹の虫は、
私の感情なんて知らんぷり。

空気を読め。空気を…
と、思いながらも、
ノソッと起き上がって、
すっかり冷めた料理たちを電子レンジに
入れて、温め直す。

こんなんなら作った後、
すぐ食べりゃ良かった。

亮さんの、バーカ。
ラインくらいしろ！
バーカバーカ！！

なんだか、
帰りの遅い旦那を待つ、
妻の気持ちがわかった気がする。

そういえば、お母ちゃんも、
メールを全然よこさない
お父さんによく怒ってたな…。

結婚するって、
大変な、ことだよなあ

自分のことだけじゃなくて、
パートナーのことも考えて、
これからも暮らさなきゃいけない。

私に、出来るの？

甘く、みてたな…。
こんなんでいちいち
ストレス溜まってたら、体が持たない