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1話目 ページ2

『おはよ、みんな』



ニコリとはにかみ、男にも女にも挨拶をする。





「お、おはようございます。Aさん」



記憶を張り巡らせ、目の前の女が誰かを思い出す。






あー……告ってきた子か。





『おはよ、加美瀬さん……だよね?』



尋ねるだなんて失礼だとは思っている。



でもね?毎日手紙貰って君は1人1人の名前を間違えずに言い当てられる?






俺にはある程度しか出来ないから、できる限り覚えてるの。





「そ、そうですッ!覚えていてくれたんですね!」




取り巻きたちがきゃあっと湧く。

表現虫みたい。…湧くって……。





『そりゃね。でも、もうイケナイ恋をしたらダメだよ?』




女の子の唇に人差し指を押し当て、教室へ向かう。







「キャーーーーっ!A様がぁっ!!」

「あの女、どうやって……!」

「さすが、男よりも男らしい紳士のA様……」





いつもの光景に笑を零し、その場をあとにした。

………早く渚に会いたいな。







これが、E組に行く前、A組の時の俺の毎日。

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作者名:恋花月 | 作成日時:2017年3月11日 16時

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