恋の季節【Alan.s】

知りたい ページ32

玲於sside




｢…ねえ、好きな人にメッセージ送るのって

こんなに悩むものなんだね｣



｢向こうが普通の人だったらなぁ｣



｢なんか好きになる人間違えた気がする｣



｢…嫌いになれたらなぁ｣





いや、どんだけネガティブなんだよ

そう思ったけど所詮他人


口出しなんてしない



でも少しだけ興味が出てきて

ちらっとその子の顔を盗み見てみる







…可愛いじゃん


色白で前髪流してるのに

いい意味で幼くて



てかなんか見たことある気がする


…気のせいかもしれないけど





てか、

この子に好かれてるのに

振り向かない男ってどんだけのやつだよ








｢帰りたくないけど、帰る｣


マスターにそう言ったのが聞こえて

何でかわかんないけど

後悔する、

そんな気がした





玲於｢別に気にしなくていいっすよ｣


無意識に出た言葉



え？みたいな顔してるし



玲於｢帰りたくないんでしょ？｣


｢え、あぁ、まぁ…｣



じゃあマスターもう一杯！

とか言ってもうダメって言われてるその子を見て

もっと知りたい


そう思った







でもこの子は好きな人がいる

しかもなんか悩んでるっぽい

所詮、今日だけの感情だから

今日だけはこの子を知りたいって思っても

いい気がした

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