偽りの愛でもいい【S.O S.S K.N】 (ページ3)

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そのことをあすかに相談したら
あすかは驚きもせずに答えた。

「なんだ、あんた知らなかったの？
櫻井先輩には幼馴染がいて、その人と高校から付き合いだしたのよ」

その言葉を聞いた瞬間、私の心に棘が刺さったような痛みを感じた。

「わかってる、先輩には彼女がいるって
でも、それでも傍にいたいの…」
「あんた…」

あすかはしばらく悩むように頭を抱えると
ふいに顔を上げて私を見つめた。

「あんたがそうやって想うのは自由だと思う
でもね、だからといって先輩があんたを好きになることはありえないことかもしれないんだよ」
「わかってる」
「告白してもフラれるかもしれないよ」
「うん」
「それでも傍にいたいの？」
「うん」

「あーもー勝手にしな。
そのかわり何かあったらいつでも私んとこおいで」

あすかは微笑んで私の手を掴んだ。

うん。って笑うと、あすかは安心したように微笑んだ。