親子はじめました【番外編2】

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「ただいま」

『おかえりー』


相変わらずだらしなくソファーで出迎える私に
スタスタとすぐ寄ってくるユンギ


「大丈夫か？なんともない？」

『大丈夫だよ。ちょっと顔見ない時間あったらすぐそれ言う』

「そりゃ言うだろ。そもそもこんなに腹デカいのに
仕事行く奴のほうがどうかしてる…」


未だにその件には納得いっていないらしい。
仕事に行かせたくないユンギと大ゲンカしたのも
今じゃいい笑い話だと思ってるのは
どうやら私だけのようだ。

なにかしら理由押しつけてはすぐ休ませようとしてくる。


『だって仕事好きなんだもん』


それでもそのことを知っているから
仕方なく私のわがままを聞いてくれてるんだろう


『休みになっちゃうの寂しいな』

「呼ばなくても来る奴らいるから退屈しないだろ」

『ふふ、そうかも』


すぐにみんなの顔が思い浮かんで自然と頰が緩んだ


『ユンギ、』

「ん？」


隣に座ったユンギにぎゅうっと抱きつく


『今日はとっても気分が良い。私もこの子も』

「なんかいいことあった？」

『うん。みんなが沢山私達に愛をくれた』

「そっか。良かったな」


優しく抱きしめ返されるそのぬくもりに
またじわりと胸が満たされていく


『ユンギ』

「なに？」

『鞄からちょっと出てる紙袋はなにかなぁ』

「……」

『またなんか買ったな？』

「……」


生まれてもないのにどんどん増えてくベビーグッズ達。
買ってくるのはこの人だけじゃないけど。
主にユンギ、ホソク、ユンギ、ジミン、ユンギ。
笑える。


『気分良いから怒んないよ。
何買ってきたか正直に言ってみて』

「…靴下」

『またぁ？もう山程買ったじゃん！』

「怒んないって言った」


確かに言いましたけど。
靴下屋でも開く気ですか？


「見て」


見たら怒りがおさまるとでも思ったのか
ちょっと隠してたくせに開けろと渡してくる


『この前買ってきた妙にムカつくネコついたやつとかだったら怒るからね』

「なんで。あれ俺好き」

『私は嫌い』

「今回は違うやつ」

『わ、』


紙袋をあけて出てきたのは
白くてふわふわな耳のついた小さいくつした


『かわいい』


可愛い小さなうさぎだ


『、あれ。まだなんか入ってる』


袋を覗いてころん、と飛び出してきた
くつしたにそっくりな小さなうさぎのぬいぐるみ


『これ…』


グクが。
ジョングクが、大好きだったうさぎによく似てる

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